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食品値上げラッシュ、家計に年7万円負担増 ―帝国データ推計

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1アイテムごとの値上げ額は50円、100円程度なので、なんとかひねり出せないわけではない。でも、年間7万円ともなると、なかなかの痛手。おしゃれなコートが買えたかも…家族で旅行に行けたかも…と考えてしまう。その分、給料が上がりますように、みんなで念じましょう!

パンもチーズもスナック菓子もビールも。日々の生活になくてはならない食品が次々と値上げ。スーパーで品物を手に取るたびに思わずため息…。

帝国データバンクが食品主要105社を対象とした価格改定動向調査で、8月31日時点で判明した年内の値上げは2万65品目。その値上げ率と総務省「家計調査」のデータを基に、食品値上げによる家計支出への影響を推計したところ、1世帯当たりの負担増加額は1カ月平均で5730円、年間で6万8760円に上った。

食品分野別で、最も増加額が大きいのは「加工食品」の2560円。多くの家庭が頼りにする冷凍食品の値上げが響いたという。「酒類・飲料」は1285円の負担増。値上げがなければ、ビールを1カートン(6本)余分に飲めたかも…。チョコレートなどの「菓子」は814円増。「ダイエットするつもりだったから丁度いい」とやせ我慢するしかない?

年収別の負担増加額は、1075 万円以上の高収入世帯で年間8 万9150円、一方、329万円未満の低収入世帯では 5万1423円。両者の月間消費支出は23万8900円の差があるが、食品値上げによる負担増加額の差は3100円にとどまっている。

帝国データバンクは、「食品値上げによる負担感は、支出に占める食費の割合が高い低収入世帯ほど相対的に強く、大きな影響を及ぼす可能性がある」と指摘している。

年収 負担増加額(年/万円) 消費支出に占める
負担割合(%)
~329万円 51,423 2.3
329万~459万円 62,951 2.2
459万~624万円 69,906 2.2
624万~860万円 74,466 2.0
860万~1075万円 80,867 1.9
1075万円~ 89,150 1.7

出所 : 総務省「家計調査/2人以上世帯)」年間収入データを基に帝国データバンク推計

バナー写真 : PIXTA

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