Japan Data

首都圏企業 2年連続の「転出超過」へ:移転先はより遠方へ―民間調査

経済・ビジネス

首都圏にある本社を大阪や地方に移転する企業の動きが出ている。これまでは東京「一極集中」が進んでいたが、新型コロナ感染拡大を機に潮目が変わったようだ。

信用調査大手、帝国データバンクの企業の本社移転に関する調査によると、2022年上半期(1-6月)の首都圏(東京、神奈川、埼玉県、千葉)から転出した企業は168社、逆に首都圏にに転入した企業は124社で、44社の「転出超過」となった。

このペースが下半期も続いた場合、首都圏外への企業移転は2001-02年以来20年ぶりに2 年連続で300 社を超える見通し。

新型コロナ感染拡大の以前は、企業移転の動向は「東京一極集中」が長く続いていた。同社は転出超過の理由を「コロナ禍で多くの企業が売り上げを減らす中、オフィス賃料が安い地方に移転することで経営立て直しを図るケースは多い」と分析している。また、テレワークやウェブ会議が浸透しつつある中で、働き方改革という観点からの「前向き」な本社移転も見られるという。

21年の1年間で、首都圏からの本社移転が多い都道府県トップ10は下図の通り。

3位の北海道は33社で、コロナ禍前の19年(7社)に比べ、約5倍に急増。8位の宮城県(14社、19年は4社)も大きく伸びている。

これまで首都圏からの本社移転先は、大阪、愛知などの大都市部に加え、北関東3 県など首都圏近郊が多かった。しかし、移転先がより遠方に向かう動きも出ている。同社では「リモートワークが定着したことで、遠隔地のほか、人口密度の低い地方・中核都市が本社移転先の有力候補に新たに浮上している」と分析している。

バナー写真:札幌市中心部の大通公園(PIXTA)

企業 地方 首都圏 新型コロナウイルス