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ローマ字表記はヘボン式優勢? : 「Akasi」より「Akashi」が多数派 、でも「Tamba」は少数派

言語 文化 教育

「じゃじゃーん!週末はキャンピングカーで札幌までドライブします」 このフレーズをスマホでローマ字入力しようとすると、一瞬、考えてしまいませんか?濁音や撥音(はつおん=「ん」)が混じると悩ましい。

駅名表示や、広告や看板などの商品やショップの名前などローマ字表記は私たちの生活にすっかり定着している。ローマ字のつづり方には、小学校の国語の授業で習う「訓令式」のほか、「ヘボン式」「日本式」など複数の形式がある。

文化庁の「国語に関する世論調査」で、ローマ字のつづり方について聞いたところ、「明石」は75.4%がヘボン式(Akashi)を選択し、訓令式(Akasi)は23.3%。「愛知」は88.0%がヘボン式(Aichi)で、訓令式(Aiti)はわずか10.8%だった。ヘボン式は幕末に来日した米国人宣教師のヘボンがつくった「和英語林集成」の表記を基にしたもので、外国人が日本語を読む際のフリガナ的な発想。国際化が進む中で、学校で習った訓令式よりも、英語を意識して作られたヘボン式の方が実社会に即しているのかもしれない。パスポートの表記や駅名表示もヘボン式が多い。

ただ、ヘボン式が劣勢なものもある。「五所川原」は過半数の54.8%が訓令式(Gosyogawara)を選択し、ヘボン式(Goshogawara)は43.9%。「丹波」は訓令式(Tanba)が81.8%と圧倒的に多く、ヘボン式(Tamba)は16.7%に過ぎなかった。

JRの表記はヘボン式の「Tamba」 (PIXTA)
JRの表記はヘボン式の「Tamba」 (PIXTA)

NEXCO西日本の表示は訓令式の「Tanba」 (PIXTA)
NEXCO西日本の表示は訓令式の「Tanba」 (PIXTA)

ローマ字のつづり方

ヘボン式 訓令式 日本式
shi si
chi ti
tsu tu
fu hu
o wo
n/m n
ji zi
ji zi di
zu du
しゃ / しゅ / しょ sha / shu / sho sya / syu / syo
じゃ / じゅ / じょ ja / ju / jo zya / zyu / zyo
ちゃ / ちゅ / ちょ cha / chu / cho tya / tyu / tyo
ぢゃ / ぢゅ / ぢょ ja / ju / jo zya / zyu / zyo dya / dyu / dyo

ヘボン式はb、m、pの前の「ん」は「m」で表示する (PIXTA)
ヘボン式はb、m、pの前の「ん」は「m」で表示する (PIXTA)

パソコンやスマートフォンなどの情報機器の入力では、20代~40代を中心にローマ字入力が多用されており、全体では「よく使う」「時々使う」を合わせて54.7%。そうした中、複数のつづり方が混在することで、とまどう人も多い。

文化審議会の国語分科会では、有識者のヒアリングや大規模な実態調査を通じて、数年をかけて考え方を整理する方針という。

バナー写真:HimejiもAkashiもヘボン式の表記(PIXTA)

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