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火災発生の原因は「たばこ」「たき火」「こんろ」:2021年の火災数3万5222件、死者1417人―消防庁

社会

消防庁がこのほど発表した2021年の「火災統計」(確定版)によると、1年間の総出火件数は3万5222件、火災による総死者数は1417 人だった。火災による損害額は1042 億円。

平均すると、1日あたり96件、15分ごとに1件の火災が発生したことになる。火災種別でみると、建物火災が1万9549件、林野火災が1227件、車両火災が3512件、船舶火災が63件、航空機火災はなし、その他火災が1万871件だった。

死者のうち、住宅火災による1058人から放火自殺者などを除いた死者は966人。うち65 歳以上の高齢者は716人(74.1%)だった。

火災の多い月は2月、4月、1月、3月、12月の順で、年末から発生件数がぐっと増えるのが見てとれる。冬に劣らず春先に火災が多いのは、空気の乾燥に加え、1年の中でも特に風が強い季節であることが理由だという。

全火災の月別出火件数(2021年)

総出火件数の3万5222件を出火原因別にみると、「たばこ」3042件(8.6%)、「たき火」2764件(7.8%)、「こんろ」2678 件(7.6%)、「放火」2333件(6.6%)、「電気機器」1816件(5.2%)の順。住宅火災の出火原因は「こんろ」が最も多く、以下「たばこ」「ストーブ」「放火」「配線器具」「電気機器」の順だった。

総出火件数、死者数ともに、この10年間を見ると漸減傾向にある。一方、住宅火災の死者(放火自殺者などを除く)は900~1000人の水準で横ばいとなっている。

全火災の発生件数と死者数の推移

バナー写真:PIXTA

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