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女性社長比率過去最高、でもたった8.2%―帝国データ調査 : 半数は同族継承

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女性社長比率は過去最高…ではあるが、8.2%と1割にも満たない。家事や子育ての負担が女性に偏る性別役割分業意識が強い日本では、管理職になるための経験を積む機会も男性に比べて制限されがちだ。

帝国データバンクが全国約119万社の事業会社を対象とした分析で、2022年4月の日本の女性社長比率は前年から0.1ポイント増えて8.2%となった。1990年の3.5ポイントから緩やかに上昇が続いているが、依然として女性社長の占める割合は1割を下回る。

世界経済フォーラムが2022年7月に公表したジェンダーギャップ指数は、日本は 146 カ国中 116 位にとどまった。経済分野は117位から121位にランクダウン。男女の収入格差や管理職の割合などで世界平均を下回った。政府は “女性活躍推進” を重要政策の1つとして掲げるが、経済分野で女性は十分に力を発揮できていないのが現実だ。

女性社長比率推移(1990-2022)

就任経緯別では、「同族承継」が50.7%(男性は40.0%)と全体の半数を占める一方で、「内部昇格」8.4%(同11.8%)、「外部招へい」1.4%(同2.2%)など、キャリアに基づいて就任する事例は、男性と比べて少ない。

社長の就任経緯別比率

女性社長の出身大学で最も多かったのは日本大学で、前年より23人増えて269人。慶応大学、早稲田大学が続いた。

女性社長数上位の大学

日本大学 269(+23)
慶応大学 245(+4)
早稲田大学 231(+5)
青山学院大学 184(-1)
日本女子大学 151(-7)

出所 : 帝国データバンク

バナー写真 : PIXTA

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