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物価高倒産5カ月連続で過去最多―帝国データバンク : 価格転嫁できない “値上げ難” も

経済・ビジネス 社会

値上げ、値上げ、値上げの連続で消費者の生活は圧迫されるばかり…。しかし、原材料の高騰分を価格に転嫁できず、倒産に追い込まれる事業者も増えているという。

帝国データバンクの調査で、2022年11月の物価高倒産が46件判明、これまで最多だった10月の41件を上回り、5カ月連続で月間最多を更新した。2022年通年では300件超えがほぼ確実となったという。帝国データは、原材料の仕入れ価格上昇や価格転嫁できない値上げ難などによる倒産を「物価高倒産」と定義し、独自に集計している。

物価高倒産

11月の46件の内訳は、「飲食料品小売」5件や「運輸業」3件など、燃料高や食品の価格高騰の影響を受けた業種が目立つ。2022年1-11 月の累計では272 件が発生、内訳は「運輸業」54件、「総合工事」32件など。

エネルギー価格の高止まりに円安も加わり、食品や産業資材まで幅広い品目で値上げは続くとみられる。帝国データバンクでは、「コロナ関連融資の返済が本格化するなか、特に物価高倒産の動向には注視すべき」としている。

2022年の11月までの月別内訳

物価高倒産 業種別(2022年)

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