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5円玉は1匁(もんめ)って知ってた? : 現代にも残る尺貫法【長さ】【重さ】

暮らし 歴史

江戸時代の日本では、長さの「尺」、重さの「貫」を基本とする単位系「尺貫法」が使われていた。1951(昭和26)年制定の計量法で、尺貫法を取引や証明に使うことが禁止されたが、いまだに身の回りで尺貫法の名残を目にすることがある。

1875(明治8)年、国際的な単位を定めたメートル条約がパリで締結される。日本は1885年にこの条約に加入し、翌86年に公布。世界基準に合わせた単位の統一を進めたが、人々の暮らしに根づいた尺貫法は容易に消えることはなく、現代にもしぶとく生き残っている。なぜなら、尺や貫は「それぞれの目的に使いやすい長さや重さを基準に決めた『ニッポンのサイズ』の単位だから、感覚になじみやす」かったのである(『ニッポンのサイズ』石川英輔/淡交社)。

【長さ】

1寸は約3センチ、1尺は約30センチ。普段の生活ではあまり使うことはないが、サイズのことを「寸法」、「危機への対応は実力を測る重要な尺度」などの言い回しは、長さの単位として使われていたことの名残。

夏の花火大会の見どころは、火薬玉が1尺以上の「尺玉」の打ち上げ。民謡に欠かせない縦笛「尺八」は、管の長さが1尺8寸だったことからその名がついたという。

「間(けん)」は家を建てる際の基本単位だったが、東日本と西日本とでは長さが異なっていた。京都から西は1.9メートルで、これを「京間(きょうま)」といった。対して主に関東は1.81メートルで「田舎間(いなかま)」と呼ばれる。この違いは現在も一部に生きており、間の長さに合わせて西の方が畳も少し大きい場合がある。

1/10寸 1分 (ぶ) 3.03ミリ
1/10尺 1寸 (すん) 3.03センチ
  1尺 (しゃく) 30.3センチ
6尺 1間 (けん) 1.818メートル
60間 1町 (ちょう) 109.9メートル
36町 1里  (り) 3.927キロメートル

【重さ】

5円玉は3.75グラム。これは尺貫法の「1匁(もんめ)」に相当する。もともとは「1文銭の目方」を表す言葉。日常生活でほとんど使われないが、真珠の取引で使われる国際基準単位は「momme」だ。

現代ではモラルハラスメント(言葉や態度で精神的苦痛を与えること)でアウトだが、昭和世代は太った人を「百貫デブ」とからかった経験があるかもしれない。百貫は375キログラム。実際にはありえない誇張した表現だったことが分かる。

1/1000貫 1匁 (もんめ) 3.75グラム
1貫(かん) 3.75キログラム
160匁  1斤(きん) 600グラム
1俵 (ひょう) 60キログラム

〔参考文献〕

  • 『ニッポンのサイズ』石川英輔 / 淡交社
  • 別冊『歴史道 そうだったのか! 江戸の暮らしと仕事』/ 朝日新聞出版

バナー写真 : 天秤と分銅で菓子の重さを量っている。江戸時代は砂糖が高級品だったため、菓子は慎重に重さを量り料金を決めた。分銅には「匁」をはじめ、さまざまな重さのものがあった。『職人尽歌合』国立国会図書館所蔵

江戸時代 度量衡 尺貫法