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異次元緩和の通信簿は65.8点―帝国データバンク : 新総裁にソフトランディング求める

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2%の物価目標を掲げ、異次元の金融緩和政策を約10年にわたって推し進めた日銀の黒田東彦総裁が4月8日に任期を終える。政府は後任に経済学者の植田和男氏を起用する人事案を国会に提示した。新体制には、「異次元緩和」がもたらした財政や金融のゆがみの修正という難題が待ち受ける。

アベノミクスの御旗の下、黒田東彦総裁が10年間にわたって推し進めた異次元の金融緩和に対する企業からの評価は、100点満点で平均65.8点だった。点数の分布は、「80~89点」が22.2%で最も高く、以下、「70~79点」18.1%、「90点以上」14.5%、「60~69点」13.4%、「50~59点」13.3%と続いた。

調査は帝国データバンクが全国の企業を対象に2月10~14日にインターネットで実施、1008社から有効回答があった。

10年にわたる金融政策への評価

今後1年程度の望ましい金融政策の方向性について尋ねたところ、「金融緩和の縮小」が 39.6%で最も高くなり、「現状維持」の36.4%が続いた。

「マイナス金利は経済成長にひずみが出る」として、方向転換が必要との指摘がある一方で、小規模企業や中小企業を中心に、「新総裁はソフトランディングできるよう気を配ってもらいたい」と、慎重な政策修正を求める声も多かった。

望ましい金融政策の方向性

バナー写真 : 黒田東彦日銀総裁(時事)と植田和男氏(共同イメージズ)ロイター

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