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平均賃金過去最高の31万円―厚労省調査 : 男女格差は最小に

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賃金構造基本統計調査でフルタイム労働者の賃金は過去最高となった。女性の伸び率の方が大きく、男女格差は最小となったが、男性を100とすると女性は75.7。まだ隔たりは大きい。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査で、2022年のフルタイムの労働者の平均賃金は前年比1.4%増の月31万1800円で、統計を取り始めた1976年以降で最高値となった。

性別では、女性が2.1%増の25万8900円、男性1.4%増の34万2000円と2年連続で女性の伸びが上回った。女性管理職の増加が女性の賃金を押し上げたとみられている。男性の賃金を100として女性の賃金を数値化した「男女間賃金格差」は75.7で2年連続で最小を更新したが、いまだ隔たりは大きい。

平均賃金の推移

性別の賃金カーブをみると、女性・男性ともに年齢が高くなるにつれ賃金が上昇し、55~59歳をビークに下降するが、女性の賃金カーブの上昇は男性に比べると緩やか。ピークの格差は12.7万円。

性・年齢階級別賃金

企業規模別では、大企業では前年比2.5%増の34万8300円だったのに対し、中企業は1.1%増30万3000円、小企業1.6%増28万4500円にとどまった。都道府県別で最も高かったのは東京都の37万5500円で、神奈川県33万5600円、大阪府33万900円が続いた。最も低かったのは青森県の24万7600円。

調査は22年6月分の賃金を7月に聞き取った。全国7万8589の事業所が対象で、有効回答率70.5%。

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