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観測史上、最も暑かった夏 ―気象庁 : 北海道+3.0、東北+2.9の異常事態

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夏も冷涼でエアコン普及率が低い北海道や北東北も、猛暑に襲われた2023年。暑さに慣れていない分、熱中症で搬送される人も多かったという。

今年の夏は暑かった!気象庁のまとめで、全国15カ所の観測点の6~8月の平均気温が平年(2020年までの30年間平均)を1.76度上回り、1898年の統計開始以来、最も高くなった。これまで最高だった10年夏の平年差プラス1.08度を大幅に超えた。

夏(6-8月)の平均気温の推移 (1991~2020年の30年平均値との偏差)

偏西風が平年より北に蛇行し、北日本を中心に暖かい空気に覆われやすかったことに加え、日本近海の海面水温が平年を1.0度上回り、82年の統計開始以来最高となったことが影響した。特に8月は山形県から能登半島にかけての沿岸海域で、日本海側では初めて海面水温が30度以上となった。

全国149観測点のデータに基づく地域別の平均気温は、北海道、東北、北陸、関東甲信、東海、中国で1956年の統計開始以来の最高。近畿は94年と18年の最高記録に並んだ。特に北海道が平年差+3.0度、東北が同2.9度と異常な高温だった。

地域別の平均気温の平年差

  6~8月 8月
北海道 3.0 3.7
東北 2.9 4.2
関東甲信 1.8 2.1
北陸 2.1 3.4
東海 1.3 1.3
近畿 1.0 1.4
中国 1.3 1.9
四国 0.5 0.6
九州北部 1.0 1.1
九州南部 0.3 0.1
沖縄 0.1 0.0

出所 : 気象庁 (ハイライトは、1991~2020年の観測値の上位10%に相当している)

気象庁は9~11月の3カ月予報で、全国的に暖かい空気に覆われやく、高温傾向が続くとしている。まだまだ暑さに要注意!

バナー写真 : PIXTA

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