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処理水放出、8割が「知っていた」―18歳意識調査 : 賛否に男女差くっきり

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18歳の若者にとって、東日本大震災は小学校に上がるか上がらないかの頃の出来事。そんな若者世代が、東京電力福島第1原発にたまり続ける処理水の放出について、どう考えるのか。

日本財団が17~19歳の1000人を対象に継続的に実施している「18歳意識調査」で、10月末の2日間にわたってインターネット経由で東京電力福島第1原発の処理水の放出について聞いた。

東京電力は今年8月からこれまでに3回にわたって原発敷地内にたまり続ける処理水の海洋放出を実施。漏えいなどのトラブルはなく、海水中の放射性物質トリチウムの濃度に異常は確認されていないが、地元などからは風評被害を懸念する声が上がっている。

処理水の放出については、全体の78.4%が知っていた。男性の方が認知率が高く、82.9%だった。

処理水放出について知っていたか?

処理水放出への賛否を聞いたところ、女性と男性の違いが大きかった。女性は「賛成」「どちらかといえば賛成」の合計が49.8%と5割を下回ったが、男性は「賛成」だけでも44.0%、「どちらかといえば賛成」も含めた「賛成計」が67.2%だった。

処理水放出へ賛否

処理水放出に関する政府の説明については、全体では「十分計」41.9%、「不十分計」37.1%ときっ抗したが、女性は「不十分」と感じている人の方が多く、男性は「十分」が多かった。

処理水放出に関する政府の説明は

処理水の放出については、中国が日本産の水産物を全面禁輸とするなど、国際社会から大きな反発が出ている。国際社会に対する政府の説明については、全体で「十分計」32.0%に対して、「不十分計」48.3%と、不満に感じている人が多かった。

国際社会に対する政府の説明は

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