Japan Data

中学受験:東京では国私立進学が2割超に―23年春の小学校卒業生

社会 教育

1月半ばから2月初めにかけ、中学受験が本番を迎える。都市部の受験熱は依然として高く、東京都では2023年春に小学校卒業生の国私立進学が2割を超えた。

東京都教育委員会の「2023年度公立学校統計調査報告書」によると、23年3月に都の公立小学校を卒業したのは9万8518人。そのうち77.8 %に当たる7万6611人が都内の公立中に進学、19.8%に当たる1万9521人が都内の私立中に進学した。このほか、国立中に443人、都外の中学校に1769人が進んだ。国私立の入学割合は20.2%と2割を超えた。都外進学の多くも、受験を経て隣県の私立中に入学したとみられる。

東京都の小学校卒業者進学先(2022年度)

東京都では近年、公立小を卒業した子どもの(都内)私立中への進学が人数、割合ともに増加している。2016年度(17年3月卒業)は1万5626人、17.0%で、進学者はこの6年で約3900人増え、割合は2.8ポイント上昇した。

東京都の私立中学校への進学状況推移

都心部の状況を見ると、私立中への進学率はさらに高まる。下表は、東京23区の「都内私立中進学率」トップ10。文京区の数字が飛び抜けて高く、ほぼ2人に1人が私立中に進学する。

東京都23区の「都内私立中学進学率」トップ10

1 文京区 49.50%(△0.53)
2 中央区 43.14%(△4.51)
3 港区 42.47%(△0.99)
4 目黒区 39.43%(▼0.18)
5 千代田区 37.50%(△0.03)
6 渋谷区 36.53%(△1.96)
7 世田谷区 35.44%(△0.69)
8 新宿区 34.85%(▼0.05)
9 杉並区 32.69%(△1.31)
10 豊島区 32.06%(▼1.63)

東京都の2023年度公立学校統計調査報告書をもとにnippon.com 編集部作成

上位自治体のうち港区や中央区、世田谷区は「都外中学校への進学者」も多く(それぞれ82人、94人、164人)実際の私立中進学率はさらに高いとみられる。

バナー写真:PIXTA

小学生 受験 中学校