クルーズ船の旅:2023年の寄港回数は1854回でピークの6割に回復 訪日客はまだ1割台
経済・ビジネス 旅
コロナ禍で壊滅的なダメージを受けたクルーズ船の旅。2023年3月から本格的に運航が再開され、需要のV字回復が期待されている。
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国土交通省によると、2023年の日本港湾へのクルーズ船寄港回数は前年比2.5倍の1854回で、これまでピークだった18年(2930回)の63%まで回復した。訪日クルーズ客は35万6000人で、ピーク時(2017年の252万9000人)の14%にとどまった。
1854回の全寄港の内訳は、外国クルーズ船が1264回、日本クルーズ船が590回。寄港回数の上位は1位横浜(171回)、2位長崎(96回)、3位ベラビスタマリーナ(広島県尾道市)と神戸(ともに91回)だった。
日本では、2015年から17年にかけ、中国クルーズ市場の需要増を背景に、クルーズ船による訪日客が急拡大。特に、九州・沖縄の各地に中国発のクルーズ船が数多く寄港した。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で、20年3月に国際クルーズの運航が停止。23年が「運航再開元年」となった。
2024年はこの3月、東京港に日本発着のクルーズ船では最大級となるマルタ船籍の「MSCベリッシマ」(全長約315メートル、乗客定員5655人)が入港。世界的に有名な豪華客船「クイーン・エリザベス」も24年に初めて東京発着となるクルーズを実施するなど、明るい話題に事欠かない。
政府はクルーズ再興に向けた2025年の目標として、「訪日クルーズ旅客250万人」「外国クルーズ船の寄港回数2000回超」「外国クルーズ船が寄港する港湾数100港」を掲げている。
バナー写真:PIXTA