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お花見インバウンド : 訪日客初の単月300万人突破―24年3月、円安で旅行消費も膨らむ

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満開の桜で春を満喫したい―と思うのは日本人だけではないようだ。例年、桜シーズンには訪日需要が高まる。2024年3月の訪日客はコロナ禍前を上回り、初めて単月で300万人を突破した。

コロナ禍前を上回る

日本政府観光局が発表した2024年3月の訪日外国人数(推計値)は前年同月比69.5%増の308万1600人だった。2019年7月の299万1189人を上回り、単月で初めて300万人を突破、過去最多を更新した。

例年、お花見シーズは訪日需要が高まる。急激に円安が進んだことも、訪日の追い風となり、韓国や台湾に加え、欧米諸国からの客数もコロナ禍前に比べて大幅に増加した。

政府は年間の訪日客数が過去最多だった2019年の3188万人を25年までに上回る目標を掲げているが、このペースでいけば24年での目標達成も視野に入る。

訪日外国人観光客の月次推移

国・地域別で最も多かったのは韓国の66万3100人。台湾が48万4400人で続いた。中国はコロナ禍前の65%まで回復し、45万2400人で3番手につけた。米国はコロナ禍前比64.3%増の29万100人、フィリピンは63.2%増の7万8800人だった。 

また、観光庁の集計で、2024年1-3月期の訪日外国人による消費額は1兆7505億円で、四半期ベースで過去最高となった。1人当たりの消費額は20万8760円。平均の宿泊日数が増えていることに加え、円安や物価高が影響したとみられる。

国・地域別で1人当たり支出額が多かったのはオーストラリア37万3000円。英国36万7000円、スペイン35万2000円が続いた。

バナー写真:訪日外国人観光客など多くの人でにぎわう東京・銀座(2024年4月14日)(時事)

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