火災による死者、2023年は1503人:総出火件数は3万8672件―消防庁
社会
消防庁がこのほど発表した2023年の「火災統計」(確定版)によると、1年間の総出火件数は3万8672件、火災による総死者数は1503人だった。火災による損害額は942億円。
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平均すると、1日あたり106件、14分ごとに1件の火災が発生したことになる。火災種別でみると、建物火災が2万974件、林野火災が1299件、車両火災が3521件、船舶火災が58件、航空機火災が1件、その他火災が1万2819件だった。
建物火災による死者(放火自殺者などを除いた数)は1023人。うち65 歳以上の高齢者は762人(74.5%)だった。
火災の多い月は3月、1月、2月、12月、4月の順で、年末から発生件数がぐっと増えるのが見てとれる。冬とともに春先に火災が多いのは、空気の乾燥に加え、1年の中でも特に風が強い季節であることが理由だ。
総出火件数の3万8672件を出火原因別にみると、「たばこ」3498件(9.0%)、「たき火」3473件(9.0%)、「こんろ」2838件(7.3%)、「放火」2495件(6.5%)の順で、「放火の疑い」も1616件(4.2%)に上る。住宅火災の出火原因は「こんろ」が最も多く、以下「たばこ」「ストーブ」「電気機器」「放火」「配線器具」の順だった。
総出火件数はこの10年間、漸減傾向にある。一方、死者数は2020年に1326人まで減少したものの、21年から3年連続で増加している。
バナー写真:東京・歌舞伎町で発生した火災現場付近の様子=2024年8月9日、東京都新宿区(時事)