
2月の食品値上げ1656品目―帝国データバンク調査 : 原料高・人件費・円安…値上げ要因多様化で企業努力限界
経済・ビジネス 暮らし 社会
買い物するたびに、脳内での想定よりも支払い額が多くてため息。袋を開いて中身を取り出してみると、「あれ、サイズが一回り小さくなったかも?」という価格そのまま・容量見直しのステルス値上げも増えている。
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帝国データバンクの食品主要195社を対象とした調査で、2025年2月に予定されている飲食料品値上げは加工食品や調味料などを中心に1656品目。値上げ品目数は2カ月連続で、前年同月を上回った。
2025年の値上げ動向では、昨年来のコメ価格の高止まりを背景に米飯類製品を中心に、大幅な価格改定が予定されるケースが目立つ。全体的に値上げの動きが低位に抑えられた2024年に比べ、企業努力によるコスト吸収が限界に近付きつつあるという。円安による輸入物価の上振れが見込まれるほか、賃上げによる人件費などのコスト上昇も背景に、値上げ圧力は弱まりそうにない。
実質賃金の伸び悩みなどを背景に、消費者側には値上げに対する拒絶反応があるものの、少なくとも今夏までは大幅な価格の引き上げを伴う値上げが相次ぐ可能性があるという。
帝国データバンクでは、「現状のペースが続いた場合、2025年の食品値上げは前年を上回る年1万5000~2万品目前後に到達する可能性がある」と予想している。
バナー写真 : PIXTA