「経営者が病気、死亡」が原因の企業倒産が増加:2024年は初の300件超え―帝国データバンク
経済・ビジネス 社会
「経営者の病気、死亡」が主な原因となる企業倒産が増えている。社長の高齢化進行が背景にあるという。
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企業情報サービス大手の帝国データバンクによると、2024年に「経営者の病気、死亡」が主因となった倒産は前年比38件(13.7%)増の316件と、初めて年300件を超えた。
2009年は143件で、15年前と比べて倍増している。全倒産に占める割合も増えており、かつては1%台だった水準が13年には2%台となり、23年と24年は3%台に上昇している。
この理由の一つとされるのが、社長の高齢化。同社が23年に実施した「全国『社長年齢』分析調査」によると、全国の企業147万社の平均年齢は60.5歳。50歳以上の社長の割合は17年の77.2%から23 年には81.0%にまで上昇し、70歳以上が全体の4分の1以上を占めた。社長が交代した割合を示す「社長交代率」は3.8%と低水準で、企業経営者の高齢化が着実に進んでいる実態が裏付けられたという。
また、社長の「後継者不在率」は、年齢的に後継者が決まっていることが望まれる70代で28.5%、80代以上で23.2%に上った。企業継承の準備を先延ばしにするほど「経営者の病気、死亡」による倒産リスクは高まることから、この件数は「今後も増加傾向で推移する」と同社はみている。
バナー写真:PIXTA

