【長嶋茂雄さん足跡】「ミスタープロ野球」長嶋茂雄さん死去　巨人軍の終身名誉監督　MVP5回、首位打者6回、本塁打王2回…

スポーツ社会 2025.06.03

プロ野球・巨人の黄金時代を支え、「ミスタープロ野球」として国民に親しまれた長嶋茂雄さんが死去した。89歳だった。

王貞治さんとのコンビで「ON砲」

長嶋茂雄さんは、千葉県佐倉市の出身で立教大学に進学。東京六大学野球では当時の新記録となる通算8本塁打を放った。1958年に巨人に入団して本塁打王、打点王を獲得し、新人王に選ばれた。

出所：野球殿堂博物館

王貞治選手（左）とともに、芝生の上に腰を下ろす長嶋茂雄選手（時事）

勝負強い打撃と華麗な守備で多くのファンを魅了した。王貞治さんとコンビは「ON砲」と呼ばれ、65~73年の巨人のV9を支えた。17年間の現役生活では、首位打者6回、本塁打王2回、打点王5回など多くのタイトルを獲得した。

出所：野球殿堂博物館

現役引退セレモニーであいさつする巨人の長嶋茂雄選手＝1974年、東京・後楽園球場（時事）

74年の引退セレモニーでは「わが巨人軍は永久に不滅です」とあいさつし、多くの人々に強い印象を残した。引退後は巨人の監督を2期、通算15年務め、セ・リーグ優勝5 回、日本一2回を果たした。巨人の監督としては歴代3位の1034勝を記録。88年に野球殿堂入りした。

2013年には国民栄誉賞を受賞し、21年には文化勲章を受章した。

バナー写真：戦後70年を回顧するスポーツ報道写真展を訪れた長嶋茂雄氏。長嶋氏は自身の写真を前に「この打席は三振だったかな」と当時を振り返った＝2018年3月、東京都港区（時事）