日本の23年農業総産出額は年9.5兆円:価格上昇で前年比5.5%増―農業白書
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農林水産省がこのほど公表した食料・農業・農村白書(2024年度版)によると、23年の日本の農業総産出額は前年比5.5%増加し、9兆4987億円となった。米や野菜、鶏卵価格が上昇したことが要因。
部門別の産出額内訳は、下図の通り。トップは畜産の3.7兆円(39.2%)、次いで野菜の2.3兆円(24.5%)、米は1.5兆円(16.05%)、果実が1.0兆円(10.1%)だった。米の産出額は、23年産米の需要が堅調だったことから民間在庫量が減少し、取引価格が上昇。前年比8.9%の増加となった。
都道府県別の農業産出額をみると、1位は北海道で1兆3478億円、2位が鹿児島県で5438億円、3位は茨城県で4571億円、4位は千葉県で4029億円、5位は熊本県で3757億円。
一方、農畜産物輸入額も急増。24年の実績は前年比5.4%増の9兆5461億円で、23年の国内総産出額を上回っている。輸入額が多い国は米国、中国、オーストラリア、タイ、カナダ、ブラジルの順で、この上位6カ国で6割を占める。特に小麦はカナダ、米国、オーストラリアの3カ国にほぼ全量を依存している。
24年産米の生産量は前年比2.8%増
2024年産の主食用米の生産量は、北日本、東日本を中心に飼料用米からの転換により作付面積が増加したこと、全国的におおむね天候に恵まれたことなどから、前年比2.8%増の679.2万トンとなった。22年、23年と2年連続で生産量は需要に達しておらず、これが昨今の「コメ高騰」につながる要因の一つとなっている。
23年の米産出額を都道府県別にみると、新潟県がトップで8.2%を占める。以下、北海道7.5%、秋田6.1%、山形4.8%、宮城4.8%の順で、その他の42都府県で残りの68.6%を産出する。
【資料】
- 農林水産省「令和6年度(2024年度)食料・農業・農村白書」
バナー写真:イトーヨーカドー大森店で陳列される備蓄米=5月31日午前、東京都大田区(時事)



