トカラ群発地震から1カ月 : 震度1以上が2000回超に 引き続き最大震度6弱程度に注意
気象・災害 防災 社会
ここ数日、地震回数はピーク時に比べると減少しているが、それでも、日に何度も有感地震があっては落ち着いた気持ちで生活できない。1日も早く収束しますよう!
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1カ月弱で2000回以上
鹿児島県十島村のトカラ列島近海で6月21日に群発地震が始まってから間もなく1カ月。体に感じる震度1以上の地震は7月18日午後4時時点で2171回となった。
7月3日午後4時13分には一連の地震の中で最も大きい震度6弱を悪石島で観測。震度5強3回、震度5弱4回、震度4も51回を数える。
トカラ列島は鹿児島県十島(としま)村の別名。屋久島と奄美大島を結ぶ南北約160キロメートルのほぼ一直線状に有人島7島と無人島5島が点在する。その名の由来は、沖縄・奄美地方で沖の海原を意味する「トハラ」とも、アイヌ語の乳房を意味する「トカプ」とも、「宝島」の「タカラ」から派生したなど諸説ある。
九州やトカラ列島がある陸側プレートの下には南東側からフィリピン海プレートが沈み込んでおり、境界では複雑なひずみが生じ、小宝島付近は群発地震が時々発生する。近年では2021年12月に震度1以上308回(最大震度5強)、23年9月に346回(同4)の発生を記録したが、今回の群発地震は21年、23年をはるかに上回る回数となった。
悪石島からは3陣にわたって住民が鹿児島市などに島外避難したが、避難生活のストレスや島に残った家族を心配して、帰島した住民もいる。7月14日以降、地震回数はやや落ち着いているが、気象庁では引き続き最大震度6弱程度の地震に注意するよう呼び掛けている。
【資料】
- 福岡管区気象台「令和7年6月21日からのトカラ列島近海(子宝島付近)の地震活動について(第18号)」
- 福岡管区気象台「トカラ列島近海の地震の最大震度別地震回数表 7月18日16時現在」
- 気象庁「地震情報」
バナー写真 : 悪石島(PIXTA)

