2024年度の都市鉄道混雑率:東京圏は前年比3ポイント増の139% コロナ前よりかなり低い水準
経済・ビジネス 社会
国土交通省がこのほど公表した調査結果によると、2024年度の三大都市圏の鉄道混雑率は1~3ポイント上昇。しかし、コロナ禍前よりかなり低い水準で、通勤ラッシュは緩和している。
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同省によると、朝のラッシュピーク時における平均混雑率は東京圏139%(前年より3ポイント増)、大阪圏116%(同1ポイント増)、名古屋圏126%(同3ポイント増)だった。コロナ禍で2020年度に大きく低下した後、21年度はほぼ横ばいで、22年度から上昇基調となっている。
下の図は、東京圏(主要31区間)の混雑率と輸送力の推移を示すグラフ。コロナ前の1990年代の混雑率は160%台だったが、現在はそれより20ポイント以上も低くなっている。
139%の混雑率というのは、定員乗車(座席につくか、つり革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる状態)の約4割増しで、隣の乗客と肩がふれあうことはほぼない水準だ。
日比谷線、埼京線、中央線快速が160%超す
下のグラフは、東京圏でかつて朝のラッシュがひどかった主な区間と、その混雑率の推移を表している。
コロナ禍以前は混雑率200%(体が触れ合い相当圧迫感があるが、週刊誌程度ならなんとか読める水準)に近い路線もあったが、いずれも大きく低下している。
公表データで混雑率のワースト1位は日暮里・舎人ライナー(東京都新交通システム)の赤土小学校前~西日暮里間で177%(前年度比22ポイント増)。次いで西日本鉄道貝塚線の名島~貝塚間164%(同10ポイント増)、東京メトロ日比谷線の三ノ輪~入谷間163%、JR埼京線の板橋~池袋間163%、JR中央線快速の中野~新宿間161%など。設備の制約などで輸送量増強が難しい路線では、混雑率が高止まりするケースもある。
【資料】
- 国土交通省「都市鉄道の混雑率調査結果を公表(令和6年度実績)」
バナー写真:PIXTA

