JAF出動の2割以上がタイヤのトラブル ―空気圧のチェックを忘れずに! : スタンドのセルフ化で意識低下も
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2024年度の1年間、JAF(日本自動車連盟)に寄せられた救援要請は229万5304件。約13.7秒に1件の割合で出動しているという。出動件数全体に占めるタイヤ故障(パンク・バースト・エア圧不足)の割合が上昇傾向にある。2010年度は28万6383件で全体の11.3%だったが、24年度は46万7132件となり全体に占める割合は20.4%まで増加した。
タイヤ故障の内訳は非公表だが、近年増えているのが「バースト」といわれている。徐々に空気が抜ける「パンク」とは異なり、バーストは破裂してゴムが飛び散ったり、ホイールまでが吹き飛んだりして一挙に制御不能となるため重大事故につながりやすい。
バーストの原因は、過積載や路面の障害物を踏むなど様々だが、意外と多いのが「空気圧の低下」だ。たわみによってタイヤの接地面が広くなり、高速回転することでタイヤ内部の温度が異常に高くなるためだという。
かつてはガソリンスタンドで給油していると「タイヤの溝、減ってますよ」「空気圧チェックしましょうか」と声を掛けられることが多かった。セルフスタンドが主流となって、注意喚起される機会が減ったために、タイヤのメンテナンスに対する意識が低下していることも大きいという。
2024年の月ごとのJAFのタイヤ関連の出動件数を見ると、8月が最多の4万4265件。夏休みシーズンで車の利用が多い時期ではあるが、帰省などのための長距離走行、路面の異常な高温でタイヤに負荷がかかりやすくなっている。
日本自動車タイヤ協会によると、タイヤの空気圧は1カ月に5%程度自然低下する。そのため、同協会では月1回の空気圧チェックを推奨している。バーストを防ぐのはもちろんのこと、燃費の向上にも効果があるという。「空気圧不足で走行すると、1リットルあたり4~7円高いガソリンを入れているのと同じ」だという。1円安いスタンドを必死で探すよりも、正しい空気圧で走る方が効率がいい!
【資料】
- JAF「ロードサービス救援データ(2024年度 月別)」
- 日本自動車タイヤ協会「タイヤも健康管理が重要です」
バナー写真 : PIXTA

