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学校の吹奏楽部が減っている:小学校は10年前の7割以下に

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学校で文化系部活動の花形的存在だった「吹奏楽部」が岐路を迎えている。少子化の波に加え、コロナ禍により小学生の団体が大きく減り、活動は衰退傾向にある。

全日本吹奏楽連盟がこのほど公表した実態調査結果によると、2024年の全国の加盟団体数は前年より135減って1万3226団体となった。コロナ禍の20年に、一気に370団体も減少。21年からも100以上の減少が4年連続で続いている。

この10年間で、中学校吹奏楽部の加盟団体の減少率はマイナス2.2%、高校がマイナス7.0%だったのに対し、落ち込みが際立っているのが小学校の吹奏楽部・サークルだ。2014年に1145団体あった加盟団体は、24年には803に。減少率は、実に30%にも上る。

全日本吹奏楽連盟の小学校加盟団体数の推移

2020年に起きたコロナ禍により、小学校の吹奏楽部、音楽サークルは長くクラブ活動をさせてもらえなったところが多く、「教員の働き方改革」推進の風潮も相まって、活動が衰退した。小学校での楽器演奏の機会減少は、中学・高校の吹奏楽部にも悪い影響を及ぼす可能性が高く、同連盟の石津谷治法会長は「憂慮すべき状況」と会報で指摘している。

コンクール「不参加」の団体も増加

下図は、全日本吹奏楽連盟加盟の中学・高校の吹奏楽部が、どのような編成でコンクールに出場したかを示すデータ。2017年度には39.6%の団体が50人前後の大編成で演奏していたのに対し、23年度にはその割合は32.0%に減った。コンクール不参加に終わった団体は17年は9.7%だったが、23年度は13.6%まで増加している。

中学・高校加盟団体コンクール参加形態の変化

中学校・高校の吹奏楽部の活動については、スポーツ庁と文化庁による「学校部活動の地域移行」の取り組みが徐々に進んでおり、特に人口の少ない地域で今後十分な活動が継続できるのか、難しい局面を迎えている。

【資料】

バナー写真:PIXTA

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