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日本人の英語力、非英語圏で96位に:スイスの教育機関2025年版調査

社会 教育

非英語圏の123カ国・地域の中で、日本人の英語力は96位という調査結果が出た。前年より4つ順位を下げ、アジア諸国の中でも下位グループにいる。

国際語学教育機関「EFエデュケーション・ファースト」(本部・スイス)がこのほど発表した2025年版調査によると、英語を母語としない123カ国・地域のうち、日本人の英語力は96位、アジア25カ国・地域では17位という結果だった。日本は、5段階中最も低い「非常に低い能力レベル」(世界95~123位)に分類された。

調査は世界の約220 万人が24年にオンライン上で受験した無料テストのデータを分析し、「英語能力指数」として国・地域別のランキングにまとめた。今回は「リーディング」と「リスニング」に加え、新たに「スピーキング」「ライティング」の成績を反映させたという。受験者の地域別の割合はアジア39%、中南米31%、欧州16%、アフリカ11%、中東3%。平均年齢は26歳だった。

日本と英語力がほぼ同水準の国はモンゴル(95位)、アフガニスタン(96位)、カメルーン(98位)など。日本は初回調査の2011年は14位だったが、当時約40カ国だった参加国が次第に増えるとともに順位を下げている。

EF EPI英語能力指数での日本の順位

アジアトップは24位のマレーシア

英語力トップの国は前年と変わらずオランダで、「非常に高い能力レベル」(1~9位)「高い能力レベル」(10~32位)の多くは欧州の国々が占めている。

アジアの国・地域の結果をみると、最高がマレーシアの24位で、次いでフィリピン(28位)、香港(39位)。韓国は48位、インドは74位、中国は86位だった。

同機関は、「世界的な英語力の向上が確認された最後の年は2020年で、現在は停滞状態にある」と指摘。特にコロナ禍以降、若年層(18~25歳)の英語力が回復しておらず、今回はさらに多くの国で若年層のスコアが低下したという。

2025年版の世界主要国の英語力ランキング
(非英語圏:16位以下はアジアのみを抜粋)

1 オランダ
2 クロアチア
3 オーストリア
4 ドイツ
5 ノルウェー
6 ポルトガル
7 デンマーク
8 スウェーデン
9 ベルギー
10 スロバキア
11 ルーマニア
12 フィンランド
13 南アフリカ
14 ジンバブエ
15 ポーランド
24 マレーシア
28 フィリピン
48 韓国
58 ネパール
62 バングラデシュ
64 ベトナム
67 パキスタン
73 スリランカ
74 インド
79 ブータン
80 インドネシア
86 中国
88 ラオス
91 トルクメニスタン
96 日本

(EFエデュケーション・ファーストのEF EPI英語能力指数)

【資料】

バナー写真:PIXTA

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