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過去の三陸沖巨大地震 : プレート境界にひずみ、周期的に繰り返す

気象・災害 防災 社会

プレート境界の島国である日本は周期的に発生する地震からは逃れることができない。私たちにできるのは、過去の経験に学び、防災力を高めること。

北海道南部から福島県沖の日本海溝付近では、陸側のプレートの下へ太平洋プレートが沈み込んでおり、プレート境界面に蓄積されたひずみを開放する形で規模の大きな地震がたびたび発生している。

2011年3月11日の東日本大震災では過去最大規模のマグニチュード9を記録、東北から関東にかけての太平洋岸地域が津波に襲われ、12都道府県で2万2332人の死者・行方不明者(災害関連死を含む)を出した。

1896年の明治三陸沖地震(マグニチュード8.5)では津波が北海道から牡鹿半島(宮城県北東部)にいたる海岸に襲来。死者2万1959人、家屋流失や全半壊1万戸以上。1933年の昭和三陸地震(マグニチュード8.1)三陸沿岸を中心に津波被害は甚大で、死者・不明3064人、流失・倒壊・浸水した家屋は1万戸近かった。

マップには明治期以降の主なマグニチュード7以上の地震の震源をプロットしたが、貞観地震(869年)、慶長三陸地震(1611年)、寛政地震(1793年)など、江戸期以前にも巨大地震にたびたび襲われている。

三陸沖で発生した主なマグニチュード7以上の地震

明治三陸沖 1896/6/15 M8.5
三陸沖北部 1901/8/9 M7.4
昭和三陸沖 1933/3/3 M8.1
福島県東方沖 1938/11/5 M7.5
十勝沖 1968/5/16 M7.9
宮城県沖 1978/6/12 M7.4
三陸はるか沖 1994/12/28 M7.6
宮城県沖 2003/5/26 M7.1
東日本大震災関連 2011/3/11 M7.4
東日本大震災関連 2011/3/11 M7.5
東日本大震災 2011/3/11 M9.0
東日本前震 2011/3/9 M7.3
宮城県沖 2011/4/7 M7.1
三陸沖 2011/7/10 M7.0
三陸沖 2012/12/7 M7.3
福島県沖 2013/10/26 M7.1
福島県沖 2016/11/22 M7.4
福島県沖 2022/3/16 M7.4
青森県東方沖 2025/12/8 M7.6

日本列島周辺のプレート構造

【資料】

バナー写真:岩手県山田町の津波と津波火災被害(2011年4月19日撮影)(一般財団法人消防防災科学センター提供)

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