犯罪白書:2024年の刑法犯認知件数、3年連続増 詐欺が前年比25%も増加
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法務省が公表した2025年版犯罪白書によると、24年1年間の刑法犯認知件数は73万7679件と前年比3万件以上増加した。増加は3年連続。うち窃盗が50万1507件と、全体の7割近くを占めている。
認知件数で特に増えているのが詐欺で、24年は5万7324件。前年より1万1313件、25%も増加した。うち、振り込め詐欺などの特殊詐欺は2万1043件だった。同省は「トクリュウ」による犯罪行為の活発化が背景にあると分析している。
また、不同意性交などは3936件で、前年比で45%も増加。23年の法改正で、犯罪の構成要件がより明確になったことが認知件数の増加につながったとみられる
殺人の認知件数は970件(前年比58件増)、強盗は1370件(同9件増)だった。
サイバー犯罪、ストーカーの検挙件数は過去最多
刑法犯の検挙件数は28万7273件。前年より1万7723件増え、2年連続の増加となった。このうち不正アクセス禁止法違反を中心とするサイバー犯罪の検挙件数が1万3164件、児童虐待にかかわる事件が2649件、ストーカー規制法が1341件と、いずれも統計を取り始めて以降、過去最多を記録した。検挙率は前年より0.6ポイント上昇し、38.9%だった。
検挙者の総数は19万1826人。うち初犯者は10万3129人、再犯者は8万8697人だった。検挙者のうち再犯した人の割合を示す再犯者率は、前年より0.7ポイント低下して46.2%。再犯者率は近年一貫して増え続けていたが、21年から4年連続で減少した。
少年(14歳以上20歳未満)による刑法犯検挙人員は04年以降減少し続けていたが、22年から増加に転じ、23年は2万6206人、24年は2万9675人と3年連続で増加した。
【資料】
- 法務省「犯罪白書」
バナー写真:埼玉県吉川市でドラム缶から女性の遺体が見つかった事件で、現場検証を行う捜査員ら=2025年6月10日、埼玉県所沢市(時事)


