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日本酒輸出459億円―2025年実績 : 金額トップは中国、フランスや韓国など過去最高更新

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「伝統的酒造り」が2024年12月にユネスコ無形文化遺産に登録され、日本酒文化への関心が一段と高まっている。25年は訪日外国人数が過去最高を更新、世界の人々が日本酒に接する機会が増えていることも追い風だ。

金額では中国、数量では米国がトップ

日本酒造組合中央会のまとめで、2025年の日本酒輸出は金額ベースで前年比5.5%増の458.8億円、数量ベースで同8.0%増の3.35万キロリットルとなった。米国の追加関税措置などの影響もあったが、金額・数量とも2年連続の増加。

日本酒輸出実績の推移

国・地域別の輸出金額のトップは中国で、前年比13.9%増の133億円。2位は米国で同3.5%減の110億円だった。数量ベースでは1位と2位が逆転し、米国が同3.5%減の7720キロリットル、中国は同25.1%増の6660キロリットルだった。

近年輸出が好調な韓国は金額ベースで過去最高を更新し、3位の香港に迫る勢い。数量ベースでも過去最高となった。カナダとフランスも、金額・数量ともに過去最高を記録。フランスでは “ファインダイニング” と呼ばれる富裕層向け高級レストランなどで日本酒の提供が増えているもよう。なお、輸出先は過去最多の81カ国・地域となり、着実な広がりをみせている。

金額ベース輸出先トップ10

数量ベース輸出先トップ10

香港、シンガポールは高値で推移

1リットル当たりの輸出金額は平均1368円で、10年前(771円)の1.8倍に上昇している。比較的高価格帯の日本酒が世界市場をけん引する傾向は継続しており、香港やシンガポールでは前年同様2000円超えの水準。一方、中国では日本酒が市場に浸透し取り扱いが増えたことから、前年の2193円から低下し1998円となった。

1リットル当たりの輸出金額(2025年)

日本政府観光局によると2025年は訪日外国人が年間4268万人を上回り、過去最高を記録。インバウンド消費額も9.5兆円と過去最高に達した。訪日客が滞在中に日本酒を飲んだり、酒蔵を訪ねたりして日本酒文化に触れることが、今後の輸出増につながることも期待できる。

日本酒造組合中央会は、ワイン文化が浸透しているヨーロッパや米国では、ソムリエに向けたペアリングの提案などがすでに効果を表し始めているという。今後、インバウンドの多い中国語圏向けにはSNSを活用、経済成長・人口増が見込まれる東南アジア諸国に向けては法規制や商習慣を踏まえたうえで市場の開拓・定着を図るなど、日本酒市場の開拓を図る。また、中南米地域においては各国ソムリエ協会と連携し人材を育成、PRを進めていくとしている。

【資料】

バナー画像:フォトAC

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