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2025年の犯罪情勢:刑法犯がコロナ禍前上回る 詐欺の被害が深刻―警察庁

社会

警察庁が公表した犯罪情勢まとめによると、2025年の刑法犯の認知件数は前年比4.9%増の77万4142件。コロナ禍前の19年の件数を上回った。

刑法犯認知件数は2002年の285万件をピークに減少が続いていたが、22年に20年ぶりに増加に転じ、その後4年連続で前年を上回った。全体の7割近くを占める窃盗犯が前年比2.5%増、知能犯が25.0%増。知能犯のうち、詐欺の認知件数が26.5%も増加した。賭博や不同意わいせつ、公然わいせつ、性的姿態撮影等処罰法違反などの風俗犯も9.4%増えた。

刑法犯認知件数

殺人、強盗、放火、不同意性交や不同意わいせつ、略取誘拐・人身売買などの「重要犯罪」は1万5086件で、前年より3.2%増加した。殺人は976件、強盗は1428件と、わずかに増加。不同意性交(4177件)、不同意わいせつ(7193件)は、2023年に刑法の規定見直しがあったことで、増加傾向にある。

重要犯罪の認知件数推移

特殊詐欺で「トクリュウ」暗躍

2025年の詐欺による被害額は4029億円と、前年比31.1%も増加。1被害当たりの被害額が高額化している。

うち、特殊詐欺の認知件数は同31.9%増の2万7758件、被害額は96.8%増の1414億円で、いずれも過去最多となった。手口別にみると「オレオレ詐欺」が1万4393件(前年比7641 件、 113.2%増)、被害額は約1121 億円(前年比約663億円、144.5 %増)と急増している。また、SNSを使用した非対面型の投資詐欺、ロマンス詐欺の認知件数、被害額も引き続き増えている。

特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の認知状況推移

特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺について、警察庁は「事件の背後にいる暴力団や匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が、犯行の分業化と匿名化を図った上で、組織的に敢行している実態にある」としている。

【資料】

バナー写真:地下鉄サリン事件から30年となるのを前に、警視庁などが実施した官民合同のNBC(核・生物・化学)テロ対処訓練。車内で証拠収集作業をする警視庁の鑑識課員=2025年3月13日、東京都江東区(時事)

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