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「働きたい改革」に疑問符:労働時間を「増やしたい」人は1割止まり

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高市政権は、労働時間の上限規制の緩和など「働きたい改革」に乗り出そうとしているが、厚生労働省の調査では、労働時間を増やしたいと考えている人は全体の1割にとどまっていることが分かった。

「今の上限規制は妥当」が9割

政府は2019年からの「働き方改革」の中で、過労死対策として、時間外労働を「原則として月45時間まで」とする上限規制に踏み切った。これに対し、「規制によって働きたい人が働けない」として、自民党は昨年、人手不足対策の一環で「働きたい改革」を打ち出しており、高市早苗首相は規制緩和を検討するよう指示している。

働き方改革関連法の施行から5年がたち、総点検のため、厚労省は昨年10月、全国の労働者3000人を対象に調査を実施した。

それによると、労働時間を「増やしたい」「やや増やしたい」割合は10.5%にとどまり、「減らしたい」「やや減らしたい」が30%に上った。「このままでよい」は59.5%。

労働時間をどうしたいか

労働時間を増やしたい人にその理由を尋ねる(複数回答)と、「たくさん稼ぎたい」41.6%や「自分のペースで仕事がしたい」19.7%、「残業代がないと家計が厳しい」15.6%が多かった。

また、調査によると、時間外労働の妥当な長さについては「20時間以下」との回答割合が65.6%を占めており、時間外規制の原則的な上限以内の「45時間以下」になると93%に達する。

「妥当」と考える労働時間の長さ

上限を超える「45時間超」を妥当と考える人は全体の7%にとどまっており、少なくとも働く人々の側からは上限規制緩和を求めるニーズは少ないことが分かる。

現行法では、臨時的な特別の事情があって労使が合意した場合に限り、時間外を上限よりも延ばせる特例措置があるが、「月45時間超」は年6カ月までしか認められず、複数月平均で80時間未満などとなっている。

【資料】

バナー写真 : フォトAC

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