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農水産物輸出の主役が10年で様変わり:日本食ブームで「牛肉、緑茶、酒」が稼ぎ頭

国際・海外 経済・ビジネス

日本から農水産物や食品の輸出は年々増加している。海外での日本食ブームもあって、牛肉や緑茶、日本酒などが新たな稼ぎ頭となっており、10年前と比べると様変わりだ。

訪日客増がもたらした変化

農林水産省のまとめによると、2025年の農林水産物・食品輸出額は1兆7005億円。10年前の15年の7451億円に比べて、2.3倍に膨らんだ。

農林水産物輸出額の推移

品目別では10年前から首位は変わらずホタテ。2022年まで最大の輸出先だった中国は東京電力福島第1原発の処理水放出を機に2023年8月に日本産水産物を全面禁輸。官民挙げての働きかけでようやく25年6月に禁輸は解かれたものの、両国関係の悪化で25年11月から再び禁輸措置を発動。ただ、生産者はベトナムなど中心に新たな販路を開拓しており、品目別での首位を維持している。

この10年の輸出額の推移

10年前と大きく違うのは、牛肉、緑茶、日本酒、ウイスキーの台頭だ。

25年の牛肉の輸出額は10年前の6.6倍の731億円となり、品目別の順位は13位から2位へとジャンプアップした。緑茶・抹茶の輸出額は7.1倍となり、順位は15位から4位に上昇。健康効果のあるスーパーフードとして注目され、ラテやスイーツなどの原料として抹茶の需要が急増している。

さらに日本酒とウイスキーを合計すると、950億円に達し、ホタテを抜いて首位になる。10年前の両者合算(244億円)と比べ、3.9倍だ。「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録され、和食に合うこともあり、日本酒が好調。国産ウイスキーも高級品種が海外で高く評価されている。

外国からの訪日観光客は25年までの10年間で2倍強に膨らんだ。その影響で「日本食の認知度が高まり、海外で日本食レストランが増えて、食材を求めるニーズが高まっている」と、農水省の担当者は話す。また、2013年には「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されたことも後押ししているとみる。

農水産物輸出額 2015年トップ10

農水産物輸出額 2025年トップ10

【資料】

バナー写真:PIXTA・フォトAC

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