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日本の組織犯罪:暴力団勢力は2025年末で過去最少の1万7600人 組員は9400人

社会

衰退が続く日本の暴力団勢力。20年前には4万人以上いた構成員(組員)は2025年末時点で9400人まで減少した。

警察庁がこのほど公表した「組織犯罪の情勢」報告書によると、全国の暴力団構成員や準構成員らの2025年末時点の人数は、前年比1200人減の1万7600人。21年連続で減少し、過去最少を更新した。構成員は同500人減の9400人となった。

暴力団構成員・準構成員の推移

暴力団勢力は、2009年までは全国で8万人を超えていたが、その後は急激に数を減らした。組員の高齢化に加え、全国の自治体で一般市民と暴力団との関りを規制する「暴力団排除条例」の制定が広がったこと、暴力団対策法の強化などが主な要因だ。主要団体の勢力は下表の通り。

2025年末の暴力団主要団体の勢力

  • 六代目山口組
    • 構成員:3100(-200)
    • 準構成員:3200(-400)
  • 神戸山口組
    • 構成員:110(-10)
    • 準構成員:170(-30)
  • 絆会
    • 構成員:50(-10)
    • 準構成員:70(-10)
  • 池田組
    • 構成員:30(-30)
    • 準構成員:40(-50)
  • 住吉会
    • 構成員:2100(増減なし)
    • 準構成員:1100(増減なし)
  • 稲川会
    • 構成員:1600(増減なし)
    • 準構成員:1000(-100)

* カッコ内は前年比増減
警察庁のデータをもとに編集部作成

六代目山口組は2015年8月、神戸山口組が分裂し、19年以降は一時、拳銃を使った殺人事件が相次いで発生するなど激しい対立抗争が続いた。現在は神戸山口組、池田組、絆会の3団体との対立が、各府県の公安委員会から「特定抗争指定」されている。しかし、25年の抗争は六代目山口組と神戸山口組の間で発生した1件にとどまっている。

25年中に警察が検挙した暴力団員と準構成員は7335人(前年比914人減)。検挙者の内訳をみると、最も多かったのが覚せい剤取締法違反の1478人。以下、傷害938人、詐欺875人、窃盗617人、麻薬取締法違反530人、恐喝253人など。殺人は53人(前年比26人減)だった。

トクリュウにも暴力団の影

暴力団勢力が衰退傾向にある一方、 SNSや求人サイトなどを利用して実行犯を募集し、特殊詐欺や組織的な強盗・窃盗を繰り返す「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」の資金獲得活動が大きな社会問題になっている。

警察庁は、トクリュウの中核的人物に暴力団構成員・元暴力団構成員、暴走族OB、風俗営業等関係グループメンバー、外国人犯罪組織メンバーを確認しているとし、これらのものが臨機応変に連携して違法なビジネスモデルを構築しているという

トクリュウによるものとみられる犯罪に関わる2025年の検挙人員は6679人(前年比1476人)。犯罪別・年齢別の内訳は下図の通りで、詐欺と薬物事犯で大半の資金を獲得している。

トクリュウの罪種別検挙人員の割合(2025年)

トクリュウの年齢層別検挙人員の割合(2025年)

【資料】

バナー写真:指定暴力団道仁会本部の家宅捜索に向かう大阪、京都両府警の捜査員=2025年2月6日、福岡県久留米市(時事)

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