Japan Data

原油高騰:半年続けば企業の4割が主力事業縮小も、流通・製造業に打撃

経済・ビジネス

イラン情勢を巡り原油価格が高騰し、供給不安も高まっている。民間調査会社の調べでは、この状態が半年も続くと企業の4割が事業の縮小を検討せざるを得ない状況であることが分かった。

原材料の調達難も響く

米イスラエルとイランの戦闘により、原油輸送の要衝・ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態にある。戦闘終結を模索する動きはあるものの、先行きは不透明で、原油価格高騰と供給を巡る懸念は払しょくされてない。

帝国データバンクは全国企業を対象に調査(4月3日~7日、有効回答1686社)を実施。現状の原油高騰がどのぐらい続けば、主力事業の縮小の可能性があるか尋ねたところ、「3カ月以上~6カ月未満」と回答した企業の割合は全体の26.7%を占め、最も多かった。また、「3カ月未満」も17.2%あり、両者を合わせると、43.9%の企業が半年で主力事業縮小に動く可能性がある。「1年以上耐えられる」は18.3%。

主力事業縮小に至る想定期間

業界別では、事業縮小の影響が最も大きかったのは、ガソリンスタンドや自動車販売などを含む小売業で、6カ月未満で主力事業を縮小する可能性があるとの回答割合が54.5%に達した。また製造業も影響が大きく、3カ月未満という短期間のうちに事業を縮小するとの回答割合が22.8%と最も多かった。

6カ月未満で事業縮小に至る割合

調査の設問は、原油価格の高騰がもたらす経営への影響だが、原材料の調達難も深刻な問題だ。調査では、ポリエチレンやプラスチックフィルム、溶剤など「石油由来の原材料の入荷がないと、製造が不可能となり、稼働停止になる。顧客の倒産リスクも増している」(パルプ・紙・紙加工品製造)といった声も聞かれたという。

クリナップは「原材料の調達が困難」として、システムバスルームの新規受注を停止したと発表しており、生産への影響が産業界に広がりそうだ。

【資料】

バナー写真 : PIXTA

イラン 石油備蓄放出 原油高