クールジャパン機構、累積赤字540億円 廃止含め検討へ
経済・ビジネス
日本のコンテンツを世界に発信するための官民ファンド「クールジャパン機構」の累積赤字が500億円を超えた。政府目標を達成できず、今後は統廃合を前提に検討が進められる。
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日本政府が1406億円を出資
海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)が6月24日に発表した2025年度の事業報告によれば、売上高は前年比約88%減の約44億円で、約157億円の純損失を計上した。
クールジャパン機構は2013年11月に発足した。2026年4月時点で出資金総額1513億円のうち、日本政府が1406億円を出資している。「『日本の魅力』を産業化に結び付けていく」ことを目指して、日本政府と民間企業が資金を出し合い、日本のコンテンツや地域、伝統産品の海外普及事業や観光産業などを対象に投資を続けた。

大阪から日本文化を世界に発信する拠点としてオープンした「クールジャパンパーク大阪」。クールジャパン機構が出資した=2019年2月23日(時事)
リスクが高く民間だけでは投資しにくい海外案件や中長期の案件などを含め、これまでに全83件、計2040億円を投資してきたが、資金を回収できないまま撤退する事業が相次ぎ、海外需要の開拓や日本の産業活性化などの投資効果を疑問視する声が根強く上がっていた。結果として、巨額の累積赤字が年々積み重なってきた。
赤字の拡大に歯止めかからず
経済産業省は2019年から3回にわたり、最低限達成すべき投資計画を策定している。再修正となった2022年11月の計画では。2024年度に累積赤字が底を打ち、2025年度の累積赤字は426億円となる目標を定めていたが、赤字の拡大に歯止めがかからず、目標を達成できなかった。
赤沢亮正経済産業相は目標を達成できなかった場合、同機構を「他の機関との統合はまたは廃止を前提に具体的な道筋を検討する」としており、近く検討会が設置される見込み。
【資料】
- クールジャパン機構 (株式会社海外需要開拓支援機構)「令和7年度 事業報告」
- 経済産業省「令和8年5月「株式会社海外需要開拓支援機構について」」
- 経済産業省「2026年6月16日 赤澤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要」
バナー写真:クールジャパン機構発足式典でのテープカット(2013年11月25日、時事)

