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国民的アニメーション:「サザエさん」と「ちびまる子ちゃん」

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日本の家族を描く代表的なアニメーション「サザエさん」と「ちびまる子ちゃん」。毎週日曜日の夕方にテレビ放送される長寿番組だ。サザエさんの放映期間の長さは、ギネス世界記録に認定されるほどだ。

国民的アニメーション

日本で「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」を知らない人はいないだろう。ちびまる子ちゃんは、日曜日の午後6時から短編2本、サザエさんは午後6時半から短編3本、ともに30分のテレビアニメーション番組だ。ちびまる子ちゃんは来年(2020)1月に30周年、サザエさんは2019年10月に50周年を迎える。 

どちらも家族や学校の日常生活が中心。ごく普通の家庭にある身近な出来事を描写する。茶の間でちゃぶ台や座卓を囲んで座り、家族で団らんする光景がよく登場する。 

サザエさんやちびまる子ちゃんは毎週決まった時間に始まり「日曜日の夕方」の代名詞となっている。

世界で最も長く放映されるギネステレビアニメ番組「サザエさん」

左から夫マスオ、後ろ弟カツオ、手前息子タラオ、ペット(ネコ)タマ、サザエ、父波平、妹ワカメ、母フネ 提供=長谷川町子美術館
左から夫マスオ、サザエ、妹ワカメ、ペット(ネコ)タマ、後ろ弟カツオ、手前息子タラオ、母フネ、父波平 提供=長谷川町子美術館

原作は日本初の女性漫画家、長谷川町子による4コマ漫画。1946年から新聞に掲載された。アニメ番組は69年10月5日にフジテレビ系列で放送が開始された。2014年には「世界で最も長く放映されているテレビアニメ番組」としてギネス世界記録に認定された。 

タイトルは主人公の名前「フグ田サザエ」に由来する。「サザエ」は、おなじみの巻き貝。キャラクターの名前は全て海に関係する。家族構成は、サザエの父波平とその妻フネ、弟カツオと妹ワカメの磯野家と、磯野夫妻の長女フグ田サザエと夫のマスオ、息子のタラオで、両家合わせて計7人とペットのネコ、タマ。

おっちょこちょいで陽気なサザエさんとその家族を中心に近所の人や親せき、口が達者でお調子者のカツオのクラスメートたちも登場する。3世代7人の大家族が平屋の日本家屋に同居し、何気ない日々の出来事を楽しく描く番組で、世代を超えて人気がある。「お魚くわえたドラ猫 追っかけて 素足(はだし)でかけてく 陽気なサザエさん」で始まる主題歌は初回放送から変わっていない。1974年から始まったオープニング映像での観光地訪問や、次回予告の後にサザエさんと「じゃんけん」をするコーナーも好評だ。

番組が50年も続いている理由は「楽しいこと」を大切にしているからだと制作会社「エイケン」の相談役・毛内節夫さんは言う。「毎日、新しいことがいっぱいあり、それを膨らませて描く。みんなが見て、優しい気持ちになり、元気になるようにと意識しています」。催事や季節の風物詩、自然を織り交ぜ、買い物や料理の場面など日本文化を代表するシーンを丁寧に表現し、短編3本のうちの1本は、必ず季節感あふれる話を入れている。 

原作は1945~80年代に書かれたため、放映中の話は現代に合わせている。当時、日本企業の定年年齢は55歳だったが、今では65歳まで引き上げる企業も増えてきた。一つ屋根の下にサザエと母のフネの専業主婦が2人いる設定は、現代事情とはかけ離れている。しかし「親子、兄弟、友人の関係は変わらない。そこを守っていきたいのです」と毛内さんは言う。

長谷川町子が住んでいた東京都世田谷区桜新町には、長谷川町子美術館があり、原画や家の模型を見ることができる。(2019年12月26日~2020年4月13日は改修工事のため休館)

東急田園都市線桜新町の駅前には、サザエさんのフグ田家と磯野家の銅像が立っている。
東急田園都市線桜新町の駅前には、サザエさんのフグ田家と磯野家の銅像が立っている。

学校の日常や親子げんかを「ちびまる子ちゃん」で疑似体験

原作は、1986年に雑誌『りぼん』に掲載されたさくらももこの漫画『ちびまる子ちゃん』。静岡県清水市(現・静岡市清水区)で生まれた作者の子ども時代(1970年代)の思い出をモチーフに、主人公の小学3年生の女の子、さくらももことその家族、クラスメートや町の人々が繰り広げる日常生活を描いたコメディーだ。「ちびまる子」は、作者さくらももこのニックネーム。アニメ番組の放送は90年に始まった。毎週日曜日午後6時から放送されちょっと皮肉が利いて笑える作風で、より現代的だ。 

家族構成は、3世代6人。祖父友蔵、祖母こたけ、父ひろし、母すみれと姉さきこだ。まる子は、マイペースで少し怠け者だが、好きなことには好奇心旺盛で、明るく楽天家。困っている人を放っておけない優しい心の持ち主。特に祖父友蔵と仲が良い。好物はプリンとハンバーグで、納豆が苦手だ。

左からまる子、姉さきこ、母すみれ、父ひろし、祖母こたけ、祖父友蔵©さくらプロダクション/日本アニメーション
左からまる子、姉さきこ、母すみれ、父ひろし、祖母こたけ、祖父友蔵©さくらプロダクション/日本アニメーション

3年4組のクラスメートは、三つ編みおさげに眼鏡の親友たまちゃん、お金持ちでキザな花輪クン、学級委員長の丸尾君、ひきょうといわれる藤木くんやひねくれ者の永沢君ら多彩なキャラクターがそろい、日常生活を等身大に表現している。作者が作詞したエンディング曲『おどるポンポコリン』のCDシングル売り上げ枚数はミリオンセラーとなった。

長年人気番組であり続ける理由は「まる子が身近で等身大の女の子ということが大きいと思います」と高木淳監督は言う。「序列を付けるわけではないんですけど、普通の子、もしかすると普通よりちょっと下かもしれない。そんなスーパーヒーローではない、親しみを感じられて、気楽に見ることのできるキャラクターだから人気があるのかなと思います。そこにさくらももこ先生の笑いのエッセンスが入っているので、ずっと楽しんでいられるんだと思います」(マイナビニュースより引用

JR清水駅からバスで10分のところにある「ちびまる子ちゃんランド(エスパルスドリームプラザ内)」では、来場者がちびまる子ちゃんの日常を疑似体験できる。

左から父ひろし、姉さきこ、母すみれ、まる子、祖母こたけ、祖父友蔵©さくらプロダクション/日本アニメーション
左から父ひろし、姉さきこ、母すみれ、まる子、祖母こたけ、祖父友蔵©さくらプロダクション/日本アニメーション

毎週決まった時間に流れるテーマソング

日曜日の夕方、次の日に備えて早めに夕食の支度をする頃、決まった時間に時計のようにちびまる子ちゃんとサザエさんが始まる。いつものテーマソングが流れ、慣れ親しんだ明るいキャラクターたちが、クスっと笑わせてくれる。一方、楽しかった休日が終わり、また学校や仕事が始まるという現実にも直面する。明日から仕事に行かなくてはならないと思い、番組が終わる頃から気分が憂鬱(ゆううつ)になることを「サザエさんシンドローム(症候群)」と呼ぶ。

バナーイラスト=サザエさん(左)©長谷川町子美術館、ちびまる子ちゃん©さくらプロダクション/日本アニメーション

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