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山芋(やまいも):「とろろ」でおなじみ、例外的に生食できる芋類

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トロトロの見た目と食感から「とろろ芋」の名で親しまれる山芋。生で食べられるのは消化酵素アミラーゼを含むから。

「ヤマノイモ科」に属する芋類の総称が「山芋」。形や粘り具合にはバリエーションがあるが、共通点はすりおろすとトロトロになること、消化酵素のアミラーゼを多く含み、芋類の中では例外的に生食にむくということ。生食はとろろの他にも、刻めばシャキシャキ、加熱すればホクホクと調理方法による食感のバラエティーが豊かだ。

山芋は自然に近い畑であまり耕作を要さないため、栽培植物としては米よりも歴史が古く、縄文時代から日本人の食を支えていたようだ。

細長い円柱型の「長芋」

スーパーなどで比較的安価で販売されている。水分が多いために粘り気は弱めで、あっさりした味わい。刻んでサラダや酢の物にしてシャキシャキ感を楽しむのに適している。すりおろして「とろろ」にすると、“飲み物” かと思うほどサラサラ。

(PIXTA)
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イチョウ芋 (関東では大和芋の名で流通)

イチョウの葉のようでもあり、グローブのようでもある先が広がった形。東海・関東を中心に栽培されている。長芋よりも粘りがあり、すりおろしてとろろにすると、食べごたがある。

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大和芋(関東ではツクネ芋の名で流通)

球形のげんこつ型で、主に関西地方で栽培されている。サラサラの長芋とは対照的に、すりおろしても“固形?” と思うほどもったりと粘度が高い。石川県「加賀まるいも」、三重県や奈良県の「伊勢いも」、兵庫県「丹波山の芋」など地域フランド化されているものも多い。

高級和菓子薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)の材料にも使われる。

(PIXTA)
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持ち上げられる “固形”感(PIXTA)
持ち上げられる “固形”感(PIXTA)

自然薯(じねんじょ)

日本の自生種。長芋のように細長いが、くねくねと曲がりながら成長するワイルド。滋養強壮の生薬としても親しまれた。粘度はかなり高め。

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家庭では山芋をおろし金などですりおろしたり、時短のためにフードプロセッサーにかけて「とろろ」にすることが多いが、すり鉢とすりこ木を使うと滑らかで上品な舌触りになる。

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調理方法によってさまざまな食感を楽しめる山芋料理をこちらにまとめました
「トロっ」「サクっ」「フワっ」 変幻自在の食感楽しい山芋のお料理コレクション

取材・文 : イー・クラフト

バナー写真 : PIXTA

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