一片の皮を添えるだけで爽やかに香り、素材を引き立てる:柚子のお料理コレクション
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黄色い柚子の皮を一片添えるだけで、爽やかな香りと華やかな彩りが加わる。ちょっと上品で気の利いた料理に見せる、柚子の魔法。
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食材についてはこちら
→「柚子(ゆず):清々しい香りは唯一無二!高知特産の黄色い果実に海外からも熱視線」
吸い物
皮の黄色い部分だけを薄く削ぎ、吸い物や雑煮にのせるだけ。椀を顔に近づけるとスッと柚子が香り、気分も華やぐ。
柚子大根
黄色い皮を細く刻み、甘酢漬けを作る際に加える。柚子は大根と相性がよく、さっぱりとした箸休めになる。
柚子みそ
甘めに調味したみそに、すりおろした柚子の皮と果汁を加え混ぜる。蒸した里芋やふろふき大根、豆腐などの田楽に向く。
柚庵(ゆうあん)焼き
しょうゆ・酒・みりんを同割にした調味液に食材を漬け込んで焼いた料理を、考案者である江戸の茶人・北村祐庵(幽庵)にちなんで「幽庵焼き」と呼ぶ。調味液に柚子の果汁を加えることも多く、「柚庵焼き」とも書く。
柚子ポン酢
果汁にしょうゆやみりんなどを加えた、鍋物に欠かせない調味料。清涼感のある酸味で、さっぱりと食べられる。市販品も多いけれど、自家製は香りが別物!
柚子こしょう
完熟して黄色くなる前の青柚子の皮をおろし、刻んだ青唐辛子と塩をすり混ぜたペースト状の薬味。爽やかな辛味とほのかな苦みのハーモニー。
柚子釜
実の上部を切り、中身をくり抜いて器に見立てたもの。おせちや祝い膳などで華やかな席で目にする特別なあしらい。見た目美しく、柚子の移り香が料理を引き立てる。
柚餅子(ゆべし)
柚餅子と呼ばれる和菓子は大きく分けて「クルミを使ったしょうゆ味の餅菓子」と「柚子釜にみそや木の実、餅粉などを詰めてふたをし、蒸し上げて乾燥させた保存食」の二通りがあり、ここで紹介するのは後者。平安時代末期に生まれたとされ、完成まで数カ月かかる製法が今も各地に伝わる珍味だ。お茶うけや酒のつまみに、少しずつ切って食べる。
調査・構成:イー・クラフト
バナー写真:柚子大根(PIXTA)






