知ればもっとおいしくなる にっぽん食べ物図鑑

栗よりうまい? : サツマイモのお料理コレクション

文化 暮らし

じっくり焼いたり干したりして甘さを引き出すのは、昔ながらの知恵。今はただ焼くだけで蜜のように甘い品種も登場しているので、料理に使ったらもったいないかも。

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→「サツマイモ:食糧難の救世主が甘くおいしく進化─日本独自の品種に海外も注目

焼き芋

最もポピュラーな食べ方。かつてはホイルに包んでたき火やストーブの上でじっくり焼くのが冬のお楽しみだったが、近年はスーパーや青果店などで通年販売される人気商品。品種により“ホクホク系” “ねっとり系”など食感も異なるので、食べ比べるのも面白い。

干し芋

蒸したサツマイモを薄切り、または角切りにして干した加工品。コンビニやドラッグストアにも置いてある、ギルトフリー系おやつの定番。

蒸して薄くスライスした芋を天日に干す(写真提供:茨城県)
蒸して薄くスライスした芋を天日に干す(写真提供:茨城県)

(写真提供:茨城県)
(写真提供:茨城県)

芋けんぴ / 芋かりんとう

細長く切ったサツマイモを油で揚げ、砂糖を絡めた高知県発祥の菓子。小麦粉で作る伝統菓子「堅干(けんぴ)」の芋版として、その名が付いたとされる。見た目はフライドポテトに似ているが食感は硬い。「芋かりんとう」と呼ぶことも。

(写真提供:鹿児島県)
(写真提供:鹿児島県)

芋ようかん

ゆでたサツマイモを裏ごしして、砂糖と寒天を加え、四角く固めた和菓子。ようかんは普通、小豆で作るところ、代わりにサツマイモを使う。

(PIXTA)
(PIXTA)

大学芋

油で揚げたサツマイモに蜜を絡めた逸品。名前の由来は、かつて東京の学生街で好んで食べられていた、学費をねん出するために学生が作って売っていた、東京大学の前にあった店が発祥、など諸説ある。

(写真提供:鹿児島県)
(写真提供:鹿児島県)

芋ご飯

角切りにしたサツマイモを、米と一緒に炊く。ほのかな甘みに実りの秋を感じる。

鹿児島県のからいもご飯(写真提供:農林水産省「うちの郷土料理」)
鹿児島県のからいもご飯(写真提供:農林水産省「うちの郷土料理」)

芋天

サツマイモは天ぷらの具材としても好まれる。揚げたてのサクサクに塩少々を振って。

(PIXTA)
(PIXTA)

きんとん

おせち料理に欠かせない栗きんとん。すべて栗で作るのはまれで、ゆでたサツマイモを裏ごしした「あん」を栗にからめるのが一般的。

(PIXTA)
(PIXTA)

江戸っ子に人気だった「栗よりうまい十三里」

ちなみに栗とサツマイモは色や味が似ているが、前者はやや高級、後者は安価で庶民的な位置づけ。江戸時代、サツマイモの一大産地だった埼玉県の川越は、江戸から十三里(1里=4キロメートル弱)の道のりだったことから、「栗よりうまい十三里」つまり「“九里”に“四里”を足したおいしさ」との宣伝文句を掲げて焼き芋を売った。このしゃれが江戸で大いに受け、川越のサツマイモは「十三里」の別名で評判を呼んだという。

調査・構成:イー・クラフト

バナー写真:焼き芋(提供:鹿児島県観光連盟)

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