本みりん : 味よし、照りよし、煮崩れなしで家庭料理もワンランクアップ!
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米由来の上品な甘み
本みりんは、主にもち米・米麹(こうじ)・アルコール類を原料とする甘味のある調味料である。アルコール度数は14%あり、酒税法上の「酒類」に分類される。小売店によっては調味料のコーナーではなく酒のコーナーに並べているところもあるほど。
戦国時代に中国から伝わった甘い酒「蜜淋(ミイリン)」が日本で定着したとする中国伝来説や、古代酒である「練酒」や「白酒」に腐敗防止のために焼酎を加えたという日本誕生説など由来は諸説あり。ほのかな甘みのある高級酒として武士や豪商などに好まれた。

タレにみりんを使っていたうなぎの蒲焼売り 「守貞漫稿」巻六 (国立国会図書館)
調味料として使われるようになったのは江戸時代以降のようだ。みりんの糖分としょうゆのアミノ酸によって生まれる香り、うまみ、照りが料理をグレードアップさせることが料理人の間で広まった。江戸後期の庶民生活や風俗を記録した『守貞漫稿』の巻六では「うなぎの蒲焼売り」について、「江戸はしょうゆにみりんをまぜ、京坂はしょうゆに諸白(もろはく)酒をまぜる」と紹介している。一般家庭でも広く使われるようになったのは高度経済成長期に入ってから。
伝統的製法の本みりんは、蒸したもち米に、麹と米焼酎を加えて約30~60日ほどかけてじっくり発酵させる。価格は500ミリリットルで1000円以上するものが多い。大手メーカーの本みりんは伝統的製法をちょっと簡略化して、焼酎のかわりに醸造用アルコールを使い、水アメなどの甘み成分を加えて短期間の発酵で完成させる。本格派に比べるとお安く500ミリリットル500円前後。
本みりんは砂糖とは異なる米由来の上品でやわらかな甘みがあり、料理に照りやツヤを与えるほか、煮崩れを防ぐ、魚や肉の臭みを抑える、アルコールの力によって味の浸み込みを促進させるなどといった効果もある。
三河みりん(愛知県)、流山みりん(千葉県)は古くからの本みりん産地として知られ、現在も伝統製法を守る醸造元が残る。
「本みりん」ではない みりん的なもの
実は、一般家庭では「本みりん」よりもぐっと手頃な価格の「みりん風調味料」が普及している。1リットルのペットボトルでも数百円。ブドウ糖や水あめなどの糖類に酸味料、香料、化学調味料を添加したもので、アルコールはほとんど含まない。みりんの風味、味わいはあるが、本みりんと同じ効果はない。
「みりんタイプの醸造調味料」はいわゆる料理酒でみりんと同様にアルコール分14%程度だが、食塩を加える(=飲酒には適さない)ことで、酒税法の対象外となり、本みりんよりも割安。
しょうゆとみりんとだしがあれば間違いない!
日本人が大好きな「甘じょっぱい」料理には、「しょうゆ+本みりん」が使われていることが多い。だし汁が加われば、さらに美味なり。
照り焼き
「しょうゆ+みりん」ベースのタレを煮詰めてジュッという音がおいしさの合図。
筑前煮・肉じゃが
煮込むときだけでなく、最後の仕上げに本みりんを回しかけて強火でひと煮立ちすると照りよく、一段とおいしそう!
煮魚
本みりんが魚の生臭みを消し、煮崩れを防いでくれる。ここは「みりん風」ではなく、「本みりん」をぜひ!
豚角煮
下ゆでした豚の塊肉に「しょうゆ+本みりん」を煮詰めながらからめていくと家庭でもプロのような仕上がりに。
天つゆ・めんつゆ
「しょうゆ+本みりん+だし汁」配合を変えれば、天つゆにもそば・うどんつゆにも吸い物にもなる。和食界最強タッグ。
みりん干し
しょうゆに砂糖・みりんを加えた調味液に漬け込んでから干物にする。ほんのり甘みがあってご飯のおかずはもちろんのこと、酒のツマミとしても定番。
調査・構成:イー・クラフト
バナー写真:PIXTA





