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サクラエビ : 駿河湾だけで水揚げされる海の宝石

文化 暮らし

天ぷらやすしネタになる立派なエビもいいけれど、小指よりも細く小さなサクラエビの美しさとほんのり甘い味わいに心がときめく。

夜の海でキラキラと輝く小さな宝石

小さくても濃厚な風味で、淡いピンク色のサクラエビ。体長は4~5センチ程度で、駿河湾(静岡県)、相模湾(神奈川県)、東京湾に分布するが、漁業が行われているのは駿河湾だけ。 昼間は水深200~350メートルの深海に生息し、夕方から夜にかけて水深20~60メートル付近まで浮上する習性を利用して、夜間に漁をする。体には160個ほどの発光器があり、夜の海でキラキラと輝くことから「海の宝石」とも呼ばれる。

産卵の最盛期となる6月11日〜 9月30日までを禁漁期間としているため、漁期は3月中旬~6月上旬の春漁、10~12月の秋漁の2回。プリっとした食感の生は地元だけで味わえる特別なおいしさ。ふんわりと柔らかい釜揚げはサラダやお浸しにトッピングしたり、だし巻き卵に入れたりと汎用性高く利用できる。傷みやすいサクラエビを日持ちさせる先人の知恵は天日干し。漁期には、富士川河川敷が桜色のじゅうたんを敷き詰めたようになる。背景に日本一の富士山がそびえ、まさにここでしか見られない絶景。

(PIXTA)
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近年、サクラエビは記録的な不漁に見舞われている。かつては年間3000〜5000トンだった水揚げ量が、2018年には約312トンまで落ち込み、19年には100トンを割り込んだ。富士川水系の濁りや黒潮大蛇行による稚エビの湾外流出などさまざまな要因が重なり合っているとみられている。

漁協では秋漁の中止、操業船の数や網を引く時間を制限するなどの自主規制を続け、23年からわずかに回復……とはいえ、最盛期にはほど遠い。その希少性も「宝石」と呼ぶにふさわしい。

〈軍艦巻き / 二色丼〉

水揚げされたその日にしか味わうことのできない生のサクラエビは特別な味わい。透き通る桜色にうっとり。口に入れた瞬間に広がる甘みは格別。冷凍技術の進化で、近年は都内の高級な店で供されることもあるが……やっぱり現地で食べたい!

(PIXTA)
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生桜エビ&生シラスの丼(PIXTA)
生桜エビ&生シラスの丼(PIXTA)

〈かき揚げ〉

サクラエビといえばかき揚げ。天丼にしても、天ぷらそばにしてもいいけれど、塩を振ってシンプルにサクサク食べた時の香ばしさがたまらない。

(PIXTA)
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〈炊き込みご飯〉

ほんのりピンクに色づいたご飯。おにぎりにしても美味。

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〈サクラエビのペペロンチーノ〉

和食だけではもったいない!緑鮮やかな野菜と合わせてペペロンチーノにすれば、テーブルが華やぐ。

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【資料】

調査・構成:イー・クラフト

バナー写真 : 生サクラエビ(PIXTA)

漁業 静岡県 駿河湾 乾物