和菓子12カ月

睦月(1月)の和菓子 : フキノトウ

文化

春がもうすぐやってくる。そんな予感を伝えてくれるフキノトウの練切。

まだ解けきらない雪を割るように顔を出すフキノトウは、「春の使者」とも呼ばれる山菜。独特の苦みがあるが、「春の皿には苦みを盛れ」という言い伝えがあり、この苦みこそが、新陳代謝を促し、身体を目覚めさせてくれるのだという。

雪を割って顔を出したフキノトウ(PIXTA)
雪を割って顔を出したフキノトウ(PIXTA)

食用にするには、地上に顔を出して間もないつぼみの状態の方が、えぐみが少なくて良いそうだが、練切の題材として好まれるのは食べ頃を少し過ぎた状態。固くとじていたつぼみが開くと、小さな花が密集していてまるでブーケのよう。冬の寒さが厳しい時期に、皿の上の小さな春がうれしい。

和菓子制作 : 和みの鈴  後藤鈴子

山菜 和菓子 季節感