バーレーンのYou Tuber、サムライ・サポーターのごみ拾いを称賛: 世界を驚かせる日本人のマナー

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サッカーW杯カタール大会で、“日本人サポーター伝統” のスタジアムごみ拾いの様子を撮影したバーレーンYou Tuberの投稿が中東圏で大きな話題を呼んでいる。エジプト出身で日本に帰化した私にとっては、こうした形で日本が注目されるのは誇らしい気持ち。

中東での初めての開催となるサッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会が2022年11月20日、開幕した。首都ドーハ北部・アルホールのアルベイト競技場で行われた開幕戦は、開催国であり初出場のカタールを、エクアドルが2-0で下した。

この試合を観戦した日本人サポーターが、試合終了後の客席でごみ拾いをしていたことがアラビア語圏で大きな話題になっている。バーレーンのYouTuberオマール・アルファルークさんが、その様子をツイッターなどに21日投稿した動画は、日本時間の22日午後3時時点で212万回以上再生され、8000以上のリツイート、5万2000以上の「いいね!」がついた。

カタールのタミム首長の妹がインスタグラムでこの動画をシェアしたことで、反響はさらに大きくなっている。

動画には、日本のユニフォームを着て、大きな青いごみ袋持ったサポーターが手分けしてごみを拾い、ビンや缶も分別して集めている姿が映されている。

アルファルークさんが女性サポーターに、「日本の試合ではないのに、なぜ、こんなことしているの?」と聞くと、「日本人はごみを残したまま帰るようなことはしません。(きれいに片づけるのは)この場所に対するリスペクト」と応じた。別の人に「僕が撮影しているから、ごみ拾いしているの?」と声を掛けると、「違う、違う。Not for camera」と言いながら、ごみを拾い続け、座席の下に落ちたままになったカタール国旗も丁寧に拾っていた。

サポーターによるごみ拾いはJリーグ創設間もない頃から始まった日本サッカーの「伝統」で、W杯でも名物になりつつあるが、アルファルークさんは、スタジアムのあちこちでごみ拾いをするサポーターの姿に「信じられない! 初めてごみ拾いをする日本人の姿を見て本当に感動した!」と興奮ぎみ。日本人サポーターとハグを繰り返していた。

アルファルークさんは、日本代表の練習後は、清掃スタッフの仕事がないくらい整然としていることも投稿している。これこそが日本のサムライ精神なのだ!

アルファルークさんの動画投稿に寄せられたコメントの一部を紹介する。

「私たちは日本のファン達から学ぶべきだ」
「日本の文化はやっぱり他と違って独特だね」
「我々は他の文化の良い部分を学ぶ必要があるな」
「日本人がホスト国に対して敬意を払っている証拠だ」
「日本人は世界で最も礼儀正しく、規律正しい民族だ」

私・八山勇士(通称・ハッサン)はエジプト出身で、2019年に日本に帰化した。日本人が、施設をきれいに使おうとしているところを見るのは清々しいし、誇らしい気持ちになる。公共施設を大切に使うことにかけては、日本人は世界一だと思う。だからトイレも綺麗だし、道にもほとんどゴミがない。多くの日本人は自分の身の回りが汚れていると気になるのでしっかりと片付ける。

同じく、日本に帰化した妻に動画を見せると、「日本国内はもちろん、海外に行っても、宇宙に行っても、カメラがあってもなくても関係なしに身の回りの清潔を保とうとするのは日本人だけ!」と言っていた。

こうした素晴らしい文化や習慣をもっと世界に伝えたいと思う。日本人(一応)であることをいつまでも誇りに思えるように、これからも素晴らしい文化、マナー、謙遜の心は大切に守っていきたいと思う。

バナー写真 : アルファルークさんの投稿動画から作成

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