〈今日は何の日番外〉: 7月3日は「寿司ロボットの日」

7月3日は「寿司ロボットの日」

日本記念日協会は2025年3月、7月3日を「寿司（すし）ロボットの日」と認定した。

米飯ロボットメーカーの鈴茂器工（東京都中野区）の創業者・鈴木喜作が、1982年7月3日に寿司のシャリ玉を握る機械を「寿司ロボット」と命名したことにちなむ。

開発に着手したのは1970年代。もともとは菓子の製造機械メーカーだったが、米の消費拡大と米飯食文化を盛り上げたいとの思いから、職人の高度な握りの技術を機械化することで、高根の花だった寿司を身近なものにしようと考えたという。

握り寿司のシャリ玉は、「つまんで崩れず、口の中でホロリとほぐれる加減が極意」だという。最初の試作機は型に酢飯を詰める方式で、職人からは「固すぎる！こんなのは寿司ではない」と酷評にあう。職人の助言を受けながら技術陣が工夫を重ね、開発から約5年をかけて製品化にこぎ着けた。

全国に広がる回転寿司チェーンで、手ごろな価格で家族で寿司を楽しめるのも、大量に安定した品質のシャリを握る寿司ロボットが開発されたからこそ。フードテックのはしりともいえる大発明。その後、寿司ロボットは改良を重ね、日本だけでなく世界90カ国以上で活躍している。

寿司ロボット1号機、職人の手に近づくよう、弾力のある樹脂でシャリをはさんで整える（写真提供 : 鈴茂器工）

バナー写真 : 寿司ロボット1号機（写真提供 : 鈴茂器工）