今週の歴史を振り返る:This Week in Japanese History

今週の歴史を振り返る:6月1~7日

6月1日

取り調べ全過程可視化 始動

2019(令和元)年 刑事司法改革関連法が施行され、取り調べの可視化が本格的に始まった。同法は、裁判員裁判の対象事件、検察の独自捜査事件について、逮捕され、勾留中の被疑者の取り調べの開始から終了までの全過程の録音・録画を義務付けた。原則として録音・録画がない場合には、供述調書を証拠として提出できなくなると定めた。自白の強要による冤罪(えんざい)を防ぐのが目的。

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6月2日

「自衛隊海外出動せず」決議

1954(昭和29)年 防衛庁設置法と自衛隊法(防衛2法)の成立に合わせて、参議院が本会議で「自衛隊の海外出動を為さざることに関する決議」を全会一致で可決。防衛2法に基づき、専守防衛のための「必要最小限度の実力」として陸、海、空の3自衛隊が翌月に発足するのに先立ち、「本院は、自衛隊の創設に際し、現行憲法の条章と、わが国民の熾烈(しれつ)なる平和愛好精神に照らし、海外出動はこれを行わないことを、茲(ここ)に更(あらた)めて確認する」と決議。

6月3日

『生れてはみたけれど』封切り

1932(昭和7)年 小津安二郎監督のサイレント映画『生れてはみたけれど』が封切り。「会社で一番偉い」と思っていた父親が、会社で上司に卑屈な態度をとっていることを知り、わんぱく兄弟が反発する。子供の視点で大人の世界の哀歓を描いたコメディー。「キネマ旬報」の日本映画ベスト・テンで第1位となり、新進映画監督の先頭をいく存在として注目された。33、34年もベスト・テンの1位を獲得し、3年連続で首位に輝いた。

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6月4日

江戸幕府が五街道の呼称を公表

1716年(享保元年4月15日) 江戸幕府が儒学者新井白石の提言を基に五街道の呼称を東海道、中山道、日光道中、甲州道中とすると布達した。東海道は、海(太平洋)に面した国を通るので理屈にかなう。中山道(中仙道)は東山道(とうせんどう)のうちの中筋の道のため中山道(なかせんどう)という。日光(下野)、甲斐の両国は海がないから「道中」とするのが妥当と記した。五街道のうち「奥州」には触れられていないが、日光、甲州と同様「奥州道中」とされる。しかし、これらの呼称が徹底されてはおらず、布達の直後に出された公文書にも「奥州海道」の表記があった。

6月5日

国連人間環境会議が開幕

1972(昭和47)年 スウェーデンが提唱しストックホルムで国連人間環境会議が12日までの日程で開幕。同会議で「人間環境宣言」を採択し、人には環境を享受する権利と、環境を保護・改善する義務があると規定。天然資源の保護、海洋汚染の防止、開発と環境保護との調整といった具体的な課題も挙げた。開幕日の6月5日を「世界環境デー」とすることも決めた。同会議での議論を踏まえ、同年12月の国連総会で「国連環境計画(UNEP)」の設立を決定。

6月6日

武力攻撃事態関連3法が成立

2003(平成15)年 外国からの侵攻などの有事に政府が行う対処措置の基本を定めた武力攻撃事態対処関連3法が成立した。3法のうち新たに制定されたのが「武力攻撃事態法」。日本の平和と独立を確保するために政府が行う対処措置の基本理念、国・地方公共団体等の責務、国民の協力その他の基本となる事項を定めた。新法に関連して、安全保障会議設置法、自衛隊法の改正が行われ、戦後初の有事法制となった。北朝鮮の不審船事件、米国の同時多発テロ事件を受けて、これまでタブーとされてきた有事法制整備への理解が広がり、小泉純一郎首相が主導して策定した3法が閣議決定、国会に提出された。

6月7日

サニブラウン 日本新9.97をマーク

2019(令和元)年 全米大学選手権の男子100メートル決勝が米テキサス州オースティンで行われ、サニブラウン・ハキーム(20)=米フロリダ大=が9秒97(追い風0.8メートル)の日本新記録で3位に入った。桐生祥秀が17(平成29)年に出した日本記録9秒98を塗り替えた。

バナー写真:録音・録画(可視化)のための機器が設置された東京地検の模擬取調室。右手前の席に容疑者が座り、部屋の奥の高い位置に置かれたカメラで撮影する=2015年6月(時事)

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