今週の歴史を振り返る:This Week in Japanese History

今週の歴史を振り返る:6月29日~7月5日

6月29日

ビートルズが来日、武道館で5回公演

1966(昭和41)年 ザ・ビートルズが初来日し、東京都千代田区北の丸の日本武道館でコンサートを公演した。30日夜、7月1日昼・夜、同2日昼・夜の3日間にわたり計5回の公演で、各回とも11曲を短縮版で35分間にわたり演奏。前座として日本人歌手やグループの演奏が行われた。7月1日昼の公演を日本テレビが収録し、同日夜に放映した。熱狂的なファンとビートルズとの間でトラブルが起こるのを避けるため、演奏会場の武道館、宿泊先の東京ヒルトンホテル(現ザ・キャピトルホテル東急)には多数の警官隊を配備し、厳重な警戒態勢を敷いた。

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6月30日

社会党の村山委員長が首相就任

1994(平成6)年 日本社会党の村山富市委員長が首相に就任し、47年ぶりの社会党首相が誕生。羽田孜首相(新生党党首)の少数与党内閣が総辞職し、自民党が政権復帰のため、第2党の社会党および武村正義率いる新党さきがけとの連立内閣を画策。首班指名選挙で新生党、公明党などが推した海部俊樹を破り、村山が当選。「自社さ」の枠組みで組閣した。首相就任後の所信表明演説で「自衛隊合憲、日米安保堅持」と表明し、社会党の安全保障に関する立場を急転換した。96年1月11日に退陣。社会党はこの年、社会民主党に党名変更するが、党勢は急坂を転げ落ちるように低下した。

7月1日

安倍政権が集団的自衛権容認

2014(平成26)年 安倍晋三内閣が臨時閣議を開き集団的自衛権の行使を限定容認することを決定した。従来、内閣法制局の解釈では全面禁止とされていた集団的自衛権の行使を、新たな憲法解釈により可能にした。安全保障環境の激変などを踏まえたものだ。新たな憲法解釈により平和安全法制関連2法が制定され、16(同28)年3月29日に施行された。

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7月2日

小池新党、都議選で第一党に躍進

2017(平成29)年 小池百合子東京都知事が立ち上げた地域政党・都民ファーストの会が都議選で、公認候補50人中49人が当選する大躍進。推薦して当選した無所属6人を追加公認して55議席と都議会第一党となった。公明党などを含め小池知事を支持する勢力は、過半数の64を大きく上回る79議席となった。これまでの第一党で小池知事の野党だった自民党は、過去最低の23議席と大惨敗を喫した。

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7月3日

大阪に新世界ルナパーク・初代通天閣が開場

1912(明治45)年 現在の大阪市浪速区に、新世界ルナパークと初代通天閣(64メートル)が開場。03(同36)年に新世界と天王寺公園を合わせた敷地で第5回内国勧業博覧会が開催された。その跡地にパリの凱旋(がいせん)門の上にエッフェル塔を乗せた通天閣と、遊園地のルナパークが開業した。ここを中心に大阪を代表する一大歓楽街「新世界」が発展した。通天閣は近隣火災に巻き込まれて損傷。戦時中の金属回収令により解体され鉄骨が供出された。現通天閣(103メートル)は56(昭和31)年に再建された。

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7月4日

吉展ちゃん誘拐事件の犯人逮捕

1965(昭和40)年 吉展ちゃん誘拐事件の犯人小原保を警視庁が逮捕した。供述により、東京都台東区の建築業者の長男村越吉展ちゃん(4つ)の死体が発見された。誘拐は63(同38)年3月31日に発生。当初、警察は行方不明事件の可能性も視野に入れ捜査。後日、被害者宅に身代金50万円を要求する電話が入った。この時点で、被害者の命を守るため、日本で初めて報道協定が結ばれ、警視庁が事件の進展について説明する一方、報道機関が誘拐事件としての報道を自粛。しかし、小原は誘拐直後に吉展ちゃんを殺害していたことがわかった。

7月5日

GHQが三井物産、三菱商事に解散命令

1947(昭和22)年 連合国軍総司令部(GHQ)が財閥解体の総仕上げとして三井物産、三菱商事の2社に対し解散命令を通告した。GHQを主導する米国は45(同20)年9月、日本経済の民主化に向け「日本の商工業の大部分を支配してきた産業・金融上の一大コンビネーション」の解体を促進する方針を発表。GHQは10財閥56家の持ち株を売却させた。さらに三井物産、三菱商事は①会社解散および清算の即時開始を要請②過去10年間に部長以上の職にあった者が、共同して会社を新設することを禁止③職員が100人を超えて新会社を組織することを禁止④商号の使用禁止―などを実施させた。

バナー写真:日本武道館で演奏するビートルズ。1966年6月30日撮影(時事通信フォト)

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