今週の歴史を振り返る:This Week in Japanese History

今週の歴史を振り返る:7月13~19日

7月13日

天皇「生前退位の意向」表面化

2016(平成28)年 明仁天皇(当時82、現上皇)が数年以内に皇太子徳仁親王(同56、現天皇)へ天皇位を譲る「生前退位(譲位)」の意向を示されていることが明らかになった。天皇は同年8月8日に「身体の衰えを考慮する時、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないか」などと「おことば」として表明。皇室典範では譲位を想定しておらず、その規定はない。政府は明仁天皇に限って譲位を認めることとし、皇室典範特例法を制定。19(同31)年4月30日天皇が退位し、翌日の5月1日に皇太子が第126代天皇に即位した。

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7月14日

「知床」の世界遺産決定

2005(平成17)年 南アフリカのダーバンで開催された第29回世界遺産委員会で、日本が世界自然遺産に推薦した北海道東部の「知床」について審査が行われ、世界遺産一覧表への記載が決定した。海から陸へとつながる生態系が分かりやすく見られる▽希少な動植物の生息地となっている▽これらを保全していくための管理体制が整っている-ことが評価された。日本の世界自然遺産としては1993(同5)年に同時登録された屋久島(鹿児島県)と白神山地(青森・秋田県)に続き3例目。

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7月15日

1940東京五輪 返上を閣議決定

1938(昭和13)年 近衛文麿内閣が閣議で、40(同15)年に予定されていた東京五輪の開催権返上を決定した。国を挙げての招致活動が実を結び、36(同11)年7月31日の国際五輪委(IOC)で開催が決定し皇紀2600年にあたる40年9月21日から10月6日までの16日間、東京市で行われることになった。しかし、日中戦争の長期化で資金や資材が不足し競技施設の建設が難しくなったことなどから、開催を断念した。同年2月3~12日に予定されていた札幌五輪も返上。

7月16日

三内丸山遺跡に縄文最大級の遺構

1994(平成6)年 青森市の三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)で直径2メートル、深さ2メートルの巨大な柱穴6基が3本ずつ整然と並んでいるのが発見された。「6本柱」として知られる大型掘立柱(ほったてばしら)建物の跡とされる。直径1メートルのクリの木柱、大量の土器も出土した。国内最大級の縄文期の集落跡と判明。縄文時代にも弥生時代の吉野ケ里遺跡(佐賀県)をしのぐほどの巨大な建物が存在した可能性がある。

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7月17日

なでしこ、W杯でまさかの優勝

2011(平成23)年 国際サッカー連盟(FIFA)女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で、なでしこジャパンが初優勝した。サッカーW杯で日本代表の優勝は男女通じてこれが初めて。決勝戦の相手は世界ランキング首位の米国。先制されながらも追いつき、延長戦で引き離されても同点に持ち込み、PK戦で優勝をもぎ取った。なでしこの予想外の活躍は東日本大震災に沈む日本国民を勇気づけた。

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7月18日

蓮舫民進党代表、二重国籍解消を立証

2017(平成29)年 民進党の蓮舫代表が台湾との「二重国籍」を解消したことを証明するための戸籍謄本などを公表した。住所や家族の欄は白抜きにし、氏名と出生日、国籍選択の宣言日が分かるようにした謄本を示した。また、台湾籍の離脱証明書なども公開し、「国籍や名前、出自など、日本人と違う点を見つけて『違わないと戸籍で示せ』と強要することがない社会をつくりたい」と訴えた。

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7月19日

所得倍増掲げ池田内閣発足

1960(昭和35)年 池田勇人(1899~1965)が首相に任命され、第一次池田内閣が発足。中山マサが日本初の女性大臣として厚相で入閣した。池田首相は「国民所得倍増計画」を政策の柱に掲げ、国民総生産(GNP)を61(同36)年の13兆円から70(同45)年までの10年間で2倍の26兆円に増加させると表明した。日本経済を高度成長の軌道に乗せ、わずか4年で名目GNPを倍増させた。池田退陣後も急成長が続き、10年間で4倍と目標を超過達成。  

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バナー写真:天皇陛下によるビデオメッセージが映し出された大型ビジョンに見入る人たち=2016年8月8日、大阪市中央区道頓堀(時事)

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