【動画】桜の回廊「武家屋敷通りのシダレザクラ」:秋田県仙北市角館町

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みちのく三大桜名所の一つに数えられる角館町。JR角館駅から歩いて15分ほどの「武家屋敷通り」を彩る約400本のシダレザクラは全国的にも有名だ。そのうち162本が国の天然記念物に指定されている。桜は各屋敷から枝を伸ばし、高さ1.5メートルの黒板塀を越えて通りに覆いかかり、「花の回廊」を形成している。

京都のシダレザクラと同種で、樹齢300年、幹の直径が1メートルの巨樹もある。武家屋敷のシダレザクラは、江戸時代初期、佐竹北家に嫁いだ公家の娘が京都からの嫁入り道具として苗木3本を持ってきたのが始まりと伝えられる。苗は家臣に分け与えられ、各家の庭で育てられた。家臣が殿様のために、外から見えやすい家の通り側に苗を植えたことから今日のような花の回廊ができたと言われている。

戦争被害を免れた一帯は1976年、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、現在6軒の武家屋敷が公開されている。山田洋次監督の『たそがれ清兵衛』(2002年公開)は、ここを舞台に撮影された。江戸初期の面影を残す武家屋敷通りには、滝のように流れ落ちる桜がよく似合う。

角館のもう一つの花見の名所、「桧木内川堤(ひのきないがわづつみ)のソメイヨシノ」へも歩いて2〜3分ほどで行ける。ソメイヨシノは、シダレザクラより開花・満開・桜吹雪とも2日ほど遅く、花見の時期がわずかにずれる。

映像:秋田ケーブルテレビ(CNA)より

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