【4K動画】秋田杉の柾目(まさめ)の美しさを活かした「大館曲げわっぱ」

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ヒノキやスギを薄く剥(は)いだ材を丸く成型した「曲げもの」と呼ばれる器は、古来より日用品として広く使われてきた。

曲げものの中でも、「大館曲げわっぱ」は秋田杉を材料とした一級品。スギは日本列島の青森から鹿児島県屋久島まで広く分布しているが、冬の寒さが厳しい秋田の杉は、木目が細かく、年輪幅がそろい、美しさとしなやかな強度を併せ持つ。

薄く加工した柾目(まさめ)の材を熱湯に漬けて柔らかくし、素早く型に巻き付けて楕円や丸に「曲げ加工」する。微妙な調整が必要なため、どんなに熱くても素手の作業だ。十分に乾かした後は、山桜の樹皮で綴じて底板をはめる。仕上げは、一つ一つ丁寧にやすりをかける。

近年は海外で大量生産した安価な曲げわっぱも出回るが、手間暇をかけた「大館曲げわっぱ」には独特のぬくもりがある。

映像:CNA秋田ケーブルテレビ より

伝統工芸 秋田県 大館市 CNA 秋田ケーブルテレビ