【4K動画】専修寺(せんじゅじ)の法会に供される落雁:三重県津市一身田町

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津市の北部一身田町(いしんでんちょう)には、広い境内に堂塔が建ち並ぶ古刹がある。真宗高田派(浄土真宗の一派)の本山、専修寺で、全国の信徒が集まる法会(ほうえ)が数多く行われる。法会の際、祭壇にお供えする代表的な菓子が落雁(らくがん)だ。

落雁は中国から伝来したといわれ、日本各地で古くから親しまれる干菓子である。粉末にした穀物や豆類と砂糖を混ぜ、固めて作る。一般の家庭でも、お盆やお彼岸、葬儀などでお供え物として使われる。見た目が美しく、淡白で上品な落雁は、茶道をたしなむ人にはおなじみの菓子である。

こうした落雁を専修寺に納めるのが、門前に店を構える菓子店「岡田屋」。明治元年創業の老舗で、店頭に掲げる看板や「本山用達所」の木札がその歴史を物語る。筒形や棒形にした生地をせいろに並べ蒸すことで、固くなり日持ちもよくなる。国宝に指定された御影堂(みえいどう)で例年4月に行われる千部(せんぶ)法会でも、落雁が奉納され、祭壇に高く積むように飾り付けられる。一般に販売される落雁は、表面に浮き彫りのような模様をつけるため、木製の型に生地を入れて打ち出す。

映像提供:ZTV
テキスト作成:ニッポンドットコム編集部

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