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【360ºVR動画】紅葉狩り編:日本庭園から街路樹まで、都会を彩る自然の美

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東京の名所や四季折々の風景を360度VR動画に収めるシリーズ企画。今回は、古くから秋の行楽として親しまれる「紅葉(もみじ)狩り」を高画質映像でご覧あれ。

◆360度VR動画の楽しみ方◆

  • PCで視聴する場合は、カーソルの操作でアングルを全方位に向けることができる。
  • スマートフォンやタブレットのYouTubeアプリで視聴する場合は、デバイスの向きと映像の視点が連動する。また、スワイプ操作でもアングルを変更可能。
    ※ iOS及びIPadOSでは、VR動画をブラウザ上で再生するとアングル操作ができなかったり、3D動画が2画面のまま表示される場合があります。
  • VRゴーグルやヘッドセットを利用すると、3Dでの観賞も可能になり、より没入感が得られる。

色鮮やかな情景に没入する秋の行楽

「もみじ」は漢字で「紅葉」や「黄葉」と書く通り、木々の葉は秋の深まりと共に赤や黄色へ変化していく。命を燃やし尽くすかのごとく、枯れ落ちる間際に鮮やかに色づく様は、奈良・平安の昔から日本人の琴線に触れたようで、最古の歌集『万葉集』では紅葉の歌が100首超、全体の2割以上を占めている。

山野や庭園での鑑賞会「紅葉狩り」は、近世には江戸で秋定番の行楽に。カエデやツツジ、イチョウなどを自邸の庭に植えた有力武士もいて、都内の紅葉の名所にはかつて武家屋敷だった庭園が少なくない。

色づき始めの頃の「六義園(りくぎえん)」。シーズンには夜間ライトアップも実施

色づき始めの頃の「六義園(りくぎえん)」。シーズンには夜間ライトアップも実施

江戸屈指の名庭園といえば、5代将軍徳川綱吉の側用人(そばようにん)・柳沢吉保が1702(元禄15)年に完成させた「六義園」(文京区)だろう。和歌に造詣が深かった吉保は、万葉集や『古今和歌集』に詠まれた88の景勝地を築山や池で再現。ドウダンツツジやイロハモミジなど約560本が色づくと、歌人が心動かされたような絶景を目にできる。

皇居の隣接地に広がる「日比谷公園」。紅葉や桜、和洋の花々を季節ごとに楽しめる

皇居の隣接地に広がる「日比谷公園」。紅葉や桜、和洋の花々を季節ごとに楽しめる

日本庭園に限らず、都内には紅葉を楽しめる公園が数多い。1903(明治36)年に誕生した日本初の洋風公園「日比谷公園」(千代田区)はその筆頭で、紅葉を映し込む「鶴の噴水池」が美しい。樹齢350年以上といわれる巨木「首賭けイチョウ」も見もの。日比谷通り拡幅に伴い伐採されようとしていたところ、公園設計者の本田静六が「私の首を賭ける」と言って守り、園内に移植したものだ。

解体を控えた秩父宮ラグビー場前の道も黄葉に染まる

解体を控えた秩父宮ラグビー場前の道も黄葉に染まる

「都の木」であるイチョウは街路樹としておなじみだが、特に有名なのは関東大震災(1923年)後に造営された「明治神宮外苑(がいえん)イチョウ並木」(港区)。外苑再開発に伴う伐採に反対運動が起こった2023年には、140本余りが整然と並ぶ約300メートルの“黄葉のトンネル”に見物人が押し寄せた。

色とりどりの葉が織りなす情景は、「錦繡(きんしゅう)」「綾錦(あやにしき)」など日本伝統の織物にも例えられる。大都会の中に、いにしえからの美意識が漂う東京の秋を、VR映像で体感してほしい。

文=ニッポンドットコム編集部

バナー写真:京都の名庭のような境内が広がる「九品仏(くほんぶつ)浄真寺」(世田谷区)

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