底引き網漁:海の幸の宝庫 金沢【動画】

旅と暮らし

金沢の食卓に欠かせない新鮮な海の幸。人々が毎年待ちわびている「底引き網漁」解禁の様子を4K動画で追う。

金沢の食卓を彩る新鮮な魚介

石川県の沖合では、暖流の対馬海流と寒流のリマン海流が交わり、低層の水がきれいで栄養分に富んでいる。そのため、さまざまな種類の魚介類がおいしく育つ絶好の漁場だ。

魚食文化に親しむ金沢の人々が特に楽しみにしているのが、毎年9月の「底引き網漁」の解禁日。袋状の網を海底に沈めて船で引っ張る底引き網漁は、7~8月は禁漁期となるため、魚介好きたちが待ちわびているのだ。漁船は深夜から早朝にかけて出港し、夕方から夜に寄港するので、店頭に初物が並ぶのは解禁日の翌日となる。

水揚げされた魚介類は競りにかけられる

午後5時過ぎから金沢港に次々と漁船が戻り、赤く輝く甘エビを中心に、メギス、タイ、ハタハタなどが水揚げされる。午後7時半になると、石川県漁協かなざわ総合市場で競りが始まり、卸売業者の威勢の良い掛け声が市場に響き渡る。市場では常に新鮮な海の幸を届けるために、受け入れ体制を朝昼晩で整えるなど工夫を凝らしているという。

市場に威勢のいい掛け声が響き渡る

競りの翌日、近江町市場の各鮮魚店には「底引き網漁解禁」「初入荷」などの札とともに、取れ立ての日本海の幸が並び、漁の再開を告げる。

買い物客は「刺し身にしようか、煮付けにしようか」と晩御飯の献立を思いめぐらせながら品定めしていく。この日ばかりは財布のひもも緩み、食卓を彩る海の幸と一緒に解禁の喜びを味わうのである。

店頭に並んだ、赤く光り輝くえび


初物が並び、にぎわいを見せる市場

新鮮な甘えびは刺し身にも煮付けにも良し

映像提供=金沢ケーブルテレビネット「なぜだか金澤~見つけて加賀・能登」
(バナー写真=底引き網漁のあと、水揚げを行う漁師)

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